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ニューヨーク大学(NYU)留学報告記 【山本 亮】

私はアメリカのニューヨーク州ニューヨーク市にありますニューヨーク大学(以下NYU)に平成21年4月から平成23年3月までの約2年間postdoctoral research fellowとして留学いたしました。

ニューヨークという都市名はみなさんよく御存じだと思いますが、その中でもマンハッタン島の中にあるまさに大都会の大学です。もともとは芸術、法律、政治、経済界に強く、多数の著名人を輩出している大学でノーベル賞受賞者を20人輩出しています。ジュリアーニ前NY市長やジョンFケネディージュニア、オリバーストーン監督、メグライアン、レディーガガなどがこの大学の出身です。出身者をみても分かるようにとても自由な校風です。最近では医学にも力を入れてきている大学で、附属のメディカルセンターはアメリカの優良病院のランキングにも入ってくるようなメディカルセンターです。ただマンハッタンという大都会の中にあるためか、みなさんがアメリカの大学といって想像するような広大なキャンパスというものはありませんでした。
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さて私の留学の動機ですが、ある日私の大学のクラブの同級生がアメリカ留学から日本に一時帰国するとの連絡があり、久しぶりに会いました。友人が話す海外留学生活での楽しかった話や苦しかった話を聞くうちに私もどうしても海外留学したいと思うようになりました。ただその時点で海外の研究室にアピールできるような研究成果があったわけではありませんでしたので、伊東教授のお知り合いであり、私が興味を持っていた腹部のMRIを専門としているNYUのVivian Lee先生を紹介していただきました。

いよいよ期待と不安が渦巻く中、私の留学生活が始まりました。最初の生活のセットアップは今思い出してみても大変でしたが、私の性格が大雑把なせいか、ある程度楽しみながらできました。一番緊張したのは初めてNYUに出勤し、Vivian先生やこれから仲間になる研究室のメンバーに挨拶をする日でした。なんとか笑顔と身振り手振りで切り抜け、ほっとしたところで、さっそくVivian先生からテーマが与えられました。内容は腎移植後の急性合併症をMRIで診断するというものでした。
ニューヨーク大学(NYU)留学報告記
  腹部のMRIとはいっても腎移植になじみのない私はこれを私の留学のテーマにしてよいものかかなり迷いました。伊東教授をはじめいろいろな方の相談した結果、とりあえずやってみることに決めました。内容について少しお話しますと、腎移植後の重要な合併症である急性移植片拒絶と急性尿細管壊死をMRIで鑑別するというものです。なぜこの鑑別が重要になってくるかといいますと、この2つの合併症は臨床症状やその他検査所見での鑑別が非常に難しいうえに治療法が全く異なるからです。現在のところ確立された鑑別方法は生検のみです。ただ生検は侵襲的で合併症の危険性があるという問題がある上に、腎臓の一部の組織で判断するため必ずしも移植腎の状態を正しく反映した結果でないという問題があります。私の研究の目的はこの両者の鑑別を非侵襲的にMRIを用いて行うことでした。詳細な内容に関しては留学記ということで割愛させていただきますが、Gd造影剤投与後の造影剤の腎臓内での動態を3コンパートメントモデルを用いた解析を行うことによって鑑別するというものでした。結果、ほぼ100%に近い鑑別能で両者を鑑別することに成功しました。最終的にはこの研究が2010年の国際MR学会(ISMRM)で腹部領域の最優秀賞をいただき、2011年にはRadiologyに掲載されました。

一方私生活のほうでは相変わらず英語は苦手ではあったものの、英語、というか英語を話す人にビビらなくなったおかげで英語に対するストレスはなくなっていき、逆にあまり気を使わず、話したい時だけ話せばいいので過ごしやすいとさえ感じることもありました。海外生活が始まって少しした時に気が付いたのですが、苦手意識のせいか、英語を話している時の自分の声がどんどん小さくなっていることに気が付きました。そこで意識して大きな声で話すとなんと今まで通じなかった英語が通じるようになるのです。疑っている人は一度やってみてください。最も早い英語上達法です。

週末にはBBQやキャンプ、また日本から持ってきた炊飯器を車に積んでいろいろなところに家族で旅行に行きました。外に出かけることで異国の生活をどっぷりと満喫することができたとともに非常にたくさんの思い出を作ることができました。また私の研究室のボスは女性なのですが、ボスの家族と我が家は家族ぐるみの付き合いをさせていただき、ボスの子供の学校の発表会に我が家で参加したり、週末は2家族で動物園や水族館に行ったりと、本当に家族ともどもよくしていただきました。
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今こうして留学生活の2年間を振り返るとNYで知り合った日本人家族の方々や研究室のボスVivian先生をはじめ、今でも連絡を取り合い、国際学会で顔を合わせることもある研究室の仲間たち、本当に恵まれた留学生活であったと思います。それに何より、忙しいにもかかわらず、私を留学へと快く送り出し、また留学後にも快く迎え入れてくれた伊東教授はじめ川崎医科大学 放射線科の仲間に深く感謝いたします。現在は留学中に得たものを川崎医科大学 放射線科に少しでも還元できたらと思い日々を頑張っています。


 

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