学会報告記

MENU2 »学会報告記 »OKUNO CLINIC運動器カテーテル見学

OKUNO CLINIC運動器カテーテル見学

OKUNO CLINIC運動器カテーテル見学

2018年1月30日、31日の2日間にわたり、OKUNO CLINICへ運動器カテーテルの見学に行かせていただきました。OKUNO CLINIC院長の奥野佑次先生は運動器カテーテルの考案者であり、世界の第一人者の先生であります。欧米をはじめとした世界各国の放射線学会や整形外科学会で数多く招待講演をされている非常に多忙な先生で、今、運動器カテーテル治療は世界から注目されています。私も以前から、この運動器カテーテルには大変興味があり、奥野先生の論文などを読ませていただいていましたが、今回見学をお願いしましたところ、ご多忙にもかかわらず快諾していただき、OKUNO CLINICに見学に行かせてもらいましたので、ご報告いたします。

運動器カテーテルとは肩関節や膝関節などのあらゆる関節の痛みに対しカテーテルを用いて、関節痛に関与するとされる関節周囲の炎症に伴って生じる細かな微小異常血管(もやもや血管)を塞栓することにより、痛みを消失または軽減させる治療です。塞栓物質に抗生剤であるイミペネム/シラスタチンを用いることから塞栓による合併症が非常に少ないことも特徴です。本治療は最先端の治療であり、現時点では保険適応とはなっていない治療法ではありますが、今後の発展が大いに期待される治療です。

今回の2日間にわたる見学では、初日に午前4症例、午後4症例の計8症例、部位は肩、膝、肘、股関節、腰部と多岐にわたる部位に対する運動器カテーテル治療を見学させていただきました。2日目は外来の見学をさせていただきました。手技で使用するデバイスは、日頃行っているIVRと大きく異なることはないのですが、四肢の血管を対象とする機会が少ないため、まず血管解剖になじみがなく、また複数の血管の中から症状により塞栓のポイントとなる血管があるようで、奥野先生は手際よくポイントとなる血管を選択し塞栓されていました。血管にはバリエーションもあり、症状の程度や部位も患者により異なるため、経験を積み、習熟することが必要な治療であると感じました。外来では症状の部位や経過、痛みの出るタイミング、単純写真、エコー所見、などから、カテーテル治療の適応に関して評価されていました。カテーテル手技はもちろんのことカテーテル治療の適応の判断にも経験が重要であることを感じました。今回、お忙しいにもかかわらず、見学を快諾していただき、また診療の合間を縫って丁寧に説明したいただいた奥野佑次先生に感謝いたします。



放射線科 (画像診断1) 山本 亮

 

↑ Page Top

学会報告記 最近の5件

研修医募集のお知らせ

 研修医を募集しております。
画像診断、IVRに興味のある方は是非放射線科で研修してください。経歴にかかわらず受け入れる体制を整えてお待ちしています。
  詳しい案内はこちらからどうぞ。 研修医募集のお知らせ

地方会のご案内

関連施設のご案内