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診療概要

更新 : 平成28年2月26日

永井 敦

部長(教授)

永井 敦

Atsushi Nagai

専門分野

泌尿器科学、腹腔鏡下手術、泌尿器男性学、泌尿生殖器がん

認定医・専門医・指導医

日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本泌尿器内視鏡学会泌尿器腹腔鏡技術認定医、日本性機能学会専門医、日本性科学会認定セックス・セラピスト、日本がん治療認定医機構暫定教育医、内分泌・甲状腺外科暫定専門医、日本小児泌尿器科学会認定医

出身大学

岡山大学 S57.3 卒業

フロア案内

≪外来≫腎尿路・血液・糖尿病センター外来 3階(31)

≪病棟≫腎尿路・血液・糖尿病センター病棟 10階

フロア紹介はこちら

副腎・腎・尿管・膀胱・前立腺・男性生殖器を主体に担当する診療科です。泌尿器・男性生殖器がん、尿路性器感染症、排尿障害、尿路結石症、尿路通過障害、内分泌疾患(副腎)、男性生殖器疾患、女性泌尿器疾患(尿失禁、骨盤臓器脱)など幅広い分野で診療を行っています。さらに、さまざまな泌尿器科疾患において腹腔鏡下手術、内視鏡手術を積極的に導入し、可能な限り低侵襲治療を心がけるとともに個々の患者に適した治療法を選択するようにしています。

科のモットー

患者さんを中心に、患者さんを常に身内と考え、誠意と謙虚さをもって診療にあたります。診断治療には緊張感を持って、そして、人には笑顔でやさしく対応することをモットーとしています。

関係する症状

排尿に関係する症状

尿が出にくい、尿がでない、残尿感がある

尿の回数が多い、夜、何度も尿のために起きる

尿がもれる


尿の性状に関する症状

血尿が出る

検診で、顕微鏡的血尿を指摘された

にごった尿が出る


痛みに関する症状

尿をする時、痛みがある

わき腹が痛む(尿管結石による発作)

下腹部、そけい部、陰のうに痛みがある


性機能・生殖器・内分泌などに関する症状

勃起しない

男性更年期障害と言われた

男性不妊症

陰のう内容や男性性器の形態に異常がある


その他

健康診断での異常

腎・尿管の形態異常

腎に腫瘍がある

PSA(前立腺がんの腫瘍マーカー)が高い

前立腺が大きい


治療している主な病気

腎・尿路、男性生殖器がん

腎細胞がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、前立腺がん、陰茎がん、精巣腫瘍など


前立腺肥大症を中心とする下部尿路通過障害

神経因性膀胱、尿失禁、夜尿症、間質性膀胱炎、過活動膀胱

尿路結石症

尿路、男性性器異常(奇形)

腎盂尿管移行部狭窄症、胱尿管逆流症、停留精巣、尿道下裂、包茎、陰茎彎曲症、ペロニー病(形成性陰茎硬結症)、精巣水瘤、血精液症など


尿路・男性性器感染症

腎盂腎炎、膀胱炎、前立腺炎、精巣上体炎、性行為感染症、亀頭包皮炎など


男性不妊症

特発性男性不妊症、閉塞性無精子症、精索静脈瘤など


副腎疾患

副腎腫瘍(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫、内分泌非活性副腎腫瘍)、副腎性器症候群など


女性泌尿器疾患

腹圧性尿失禁、膀胱瘤など


男性更年期障害、勃起障害(ED)

泌尿器科救急疾患

腎外傷、尿道外傷、精索捻転症、尿性敗血症、尿閉、腎後性急性腎不全、嵌頓包茎など


その他

性分化異常、性同一性障害


トピックス

前立腺がんに対する高線量率組織内照射療法

一般に行われている放射線治療は体の外から放射線を照射する外照射と言われる治療法ですが、これでは限局した前立腺がんに対する根治は困難でした。当院で行っている放射線治療の方法は、イリジウムを線源として用いた高線量率組織内照射療法といわれるもので、国内では限られた施設でしか行われていません。中でも当院ではすでに900例以上の症例(国内最多症例数)を経験しており、従来の根治的前立腺全摘除術と比べ、同等あるいはそれ以上の成績を得ています。また、合併症に関しても重篤なものはほとんどなく、安全に治療できています。特に全身麻酔が難しい患者さん(心臓病、気管支ぜんそくなどのある方)でも根治的治療が可能です。


泌尿器科疾患に対する腹腔鏡手術

腹腔鏡手術は従来の手術と比べて、患者さんにとっては傷(皮膚のみならずその下の筋肉も)が小さいため術後回復が早いこと、手術を行う側にとっては操作を行う部位を大きく拡大して見ることができるという長所があり、低侵襲手術として今日ではスタンダードな手術になっています。当院においては泌尿器腹腔鏡技術認定医を中心とするチームにより、以下のような手術を手がけています。

腎腫瘍(腎温存手術を含む)、腎盂腫瘍、無機能腎、遊走腎、
腎盂尿管移行部狭窄症、水腎症、先天奇形
副腎 副腎腫瘍(原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫、内分泌非活性副腎腫瘍)
尿管 尿管腫瘍、後腹膜線維症・後腹膜疾患などによる尿路通過障害
膀胱 膀胱がん
前立腺 前立腺がん
女性泌尿器 骨盤性膀胱、膀胱瘤


泌尿器科疾患に対するレーザー治療

レーザー装置を用いて、前立腺肥大症や、腎・尿管結石、腎盂尿管腫瘍や膀胱腫瘍、尿管狭窄や放射線性膀胱炎の治療など、幅広い疾患に安全に対応しています。

  • 前立腺肥大症・・・前立腺肥大症はトイレが近い、尿が出にくい、残尿感があるなど、中高年男性にとっては生活の質を低下させる大きな原因のひとつです。保存的治療としては薬が用いられますが、薬剤治療では効果が不十分な場合や、たびたび尿閉になる、あるいは腎不全をきたすような肥大症の場合には外科的治療が行われます。従来、経尿道的前立腺摘除術(TURP)という電気メスで前立腺を削り取る手術が広く行われてきました。しかしレーザーを使用することで、従来の手術に比べて出血が少なく、術後の尿道膀胱カテーテルの留置期間が短くて済み、入院期間の短縮が可能です。多くの方々が手術翌日にカテーテルを抜去し、術後早期に退院されています。
  • 尿路結石症・・・腎結石や尿管結石もしばしば遭遇する疾患です。腎結石は体外衝撃波による治療(ESWL)が主流ですが、尿管の結石やESWLでは割れないような結石にはレーザーを用いた治療が有効です。高いエネルギーをもつレーザーを用いて安全に結石を破砕することが可能です。
  • 腎盂尿管腫瘍・・・適応はやや限られますが、腎臓がひとつしかないなど、腎臓の摘出を回避したい症例などでレーザー治療が可能です。ホルミウムレーザーを用いることで安全に腫瘍を焼きとることが可能です。

勃起障害

性交時に十分な勃起が得られず、性交が完遂できないことを勃起障害といいます。心因性のものと勃起機能そのものに異常のある器質性のものがあります。当院では、日本性機能学会認定性機能専門医、日本性科学会公認セックスセラピストによるカウンセリングや薬物療法、陰茎海綿体注射療法など、専門性を活かした治療を積極的に行っています。


男性更年期障害(LOH症候群)

近年、男性においても中年期以降に男性ホルモンの低下により、閉経期に伴う女性の更年期障害に類似した症状が出現することが明らかになってきました。男性更年期障害には、ほてりや疲労感などの身体的症状、集中力の低下やいらいら感などの精神神経的症状、勃起しにくいなどの性機能障害などさまざまな症状があります。個人によって男性ホルモンの値や症状が異なります。当院では、血液検査や更年期質問紙により更年期障害の診断を行い、男性ホルモン補充療法、漢方薬や向精神薬などの薬物療法、カウンセリングや自律訓練法などの心身療法を行っています。以下のような症状に心当たりのある方は一度当科を受診されることをお勧めします。

  • 性欲がなくなってきた。元気がなくなってきた。
  • 体力あるいは持続力がなくなってきた。
  • 身長が低くなった。
  • 「日々の愉しみ」が少なくなってきた。
  • 物悲しくなったり怒りっぽくなったりした。
  • 勃起力が弱くなった。
  • 運動する能力が低下してきた。
  • 夕食後うたた寝をすることがある。
  • 仕事をする能力が低下してきた。


男性不妊症

正常な夫婦生活をいとなみ、2年以上挙児を得ることができない場合を不妊症といいます。原因の約半数は男性側に原因があり、精液中の精子がない、あるいは少ない、動きが弱いといった状態に起因します。当院の特徴として、精子の通り道の閉塞や精索静脈瘤など器質的に原因のはっきりしている症例に対しては顕微鏡を用いた手術を行っています。精巣そのものの造精能力の低下した精子の数が少ない症例に対しては薬物療法も行いますが、精液中に精子のない無精子症に対しては近隣の産婦人科クリニックと提携し、精巣より直接精子を採取した上、顕微受精も行っています。


泌尿器科疾患に対する顕微鏡下手術
  • 精索静脈瘤に対する顕微鏡下低位結紮術
  • 精管・精管、精管・精巣上体管吻合術

特徴・特色

外来診療に関しては、担当医師と看護スタッフを含めたチーム医療で外来患者が満足のできる治療を目指しています。入院診療に関しても、診断、治療方針、予想される入院期間などについてはクリティカルパスに基づき丁寧な説明を心がけています。

泌尿器科領域における外科的治療はその7割以上が内視鏡下手術です。我々はインフォームド・コンセントを徹底し、可能な限り低侵襲治療を心がけるとともに個々の患者さんに適した治療法を選択するようにしています。また、治療後の患者さんのQOLを考慮した治療を行います。泌尿器科腹腔鏡手術においては、泌尿器腹腔鏡技術認定医による安全で確実な手術を行います。

実績:平成27年(1月〜12月)の手術治療実績

腎細胞がん・上部尿路がんに対する腹腔鏡下手術  26件
腎部分切除術  13件(腹腔鏡下手術含む)
膀胱全摘除術  10件(腹腔鏡下手術含む)
腹腔鏡下前立腺全摘除術  26件
前立腺がんに対する高線量率組織内照射療法  30件
膀胱がんに対する経尿道的膀胱腫瘍切除術  96件
前立腺肥大症に対する経尿道的レーザー手術  34件
経尿道的尿管結石砕石術  60件
尿道狭窄に対する手術  15件
精索静脈瘤に対する低位結紮術  60件
腹腔鏡下膣仙骨固定術  3件
前立腺生検  116件

専門外来

現在、腫瘍(腎・尿路系がん、前立腺がんなど)、排尿障害(前立腺肥大症、神経因性膀胱、尿失禁)、男性外来(勃起障害、男性更年期障害、男性不妊症)などの専門外来を設けています。診療表をご参考にしてください。