| 後期臨床研修 研修プログラム(各科専門医プログラム)- 総合診療科

研修プログラム(各科専門医プログラム)

総合診療科

平成30年度に専門研修を開始する予定の研修医は下記をご覧ください。

プログラムの特色と研修医へのメッセージ

現在の医療体制としては、大学病院や国立病院、県立病院などの中核病院を中心として、地方の基幹病院、中小の病院や診療所が支え合って、大きな診療システムが構築されています。しかし、各病院で最初に患者さんと接するのは、地方のセンター病院のプライマリ・ケア担当部署である総合診療科の医師(病院内の総合診療医)であり、地域医療の中でかかりつけ医として、多岐にわたるジャンルの患者に対峙しているのも地域の総合診療医(家庭医療的総合診療医、地域医療的総合診療医、プライマリ・ケア医)である。

今後の日本社会の急速な高齢化などを踏まえると、健康にかかわる問題について適切な初期対応等を行う医師が必要となることから、どちらの場面でも総合的に診療能力を発揮できる、多くの医師を育成することが急がれています。

このような状況の中で、患者のニーズに十分に応えられる、幅広い領域の初期診療能力を習得した医師を育成する目的で、川崎医科大学では総合診療専門医養成のための研修プログラム(川崎医科大学総合診療専門研修プログラム 以下、本研修PG)を作成しました。

本研修PGは総合診療専門研修プログラムとして日本専門医機構から認定されており、本研修PGの終了者は、認定試験の受験資格を取得できます。認定試験合格後には、「日本専門医機構認定 総合診療専門医」となりますが、厚生労働省はこの分野に大きな力を注いでおり、今後この資格は非常に重要な意味をもつ可能性があります。

本研修PGの最大の特徴は、多くの特徴有る連携病院から研修先を選択することが出来ることであり、特定機能病院である川崎医科大学附属病院(当院)や川崎医科大学総合医療センター(現、川崎医科大学総合医療センター;以下医療センター)、公立みつぎ総合病院や赤磐医師会病院など、合計21施設から研修先を選択可能です。その分布は岡山県全域のみならず、一部は近隣の広島県、香川県、愛媛県にも拡がり、都市中心部の大病院から地方のセンター病院、地域の診療所まで多岐にわたり、専攻医の細やかなニーズに対応できる病院群を準備しています。

当院の総合診療科(当科)は、紹介状を持たない内科系初診患者、他の病院や診療所が診療に苦慮している患者、専門科が明らかでない患者などのプライマリ・ケアを中心に、臓器別でない診療を行っています。一方、当院は特定機能病院であるため、高度に細分化された専門診療が行われていますが、そのような専門診療では対処できない患者さんも少なからずおり、当科ではこうした患者さんにも全人的医療を展開しています。特に、内視鏡や画像診断では原因が特定できない腹部症状患者に対して、消化管運動から病態解明を試み、漢方薬も取り入れた適切な薬剤選択を行い、多くの難治性腹部症状患者(機能性ディスペプシアや過敏性腸症候群患者など)を治療しています。また、当院は医学部学生や初期臨床研修医の教育に携わる機会も多く、教育を通じた多くの学びの場が存在しています。本研修PGでは、院内の各専門科の医師やコメディカルスタッフ、連携医療機関の協力のもと、様々な医療現場が用意されており、細やかなフィードバックを受けながら充実した研修が出来る環境を整えています。

総合診療専門医の目指すべき医師像(Outcome)としては、①地域を支える診療所や病院においては、他の領域別専門医、一般の医師、歯科医師、医療や健康に関わるその他の職種等と連携して、地域の保健・医療・介護・福祉等の様々な分野におけるリーダーシップを発揮しつつ、多様な医療サービス(在宅医療、緩和ケア、高齢者ケア、等を含む)を包括的かつ柔軟に提供できる医師であり、②総合診療部門を有する病院においては、臓器別でない病棟診療(高齢入院患者や心理・社会・倫理的問題を含む複数の健康問題を抱える患者の包括ケア、非癌患者の緩和ケア等)と臓器別でない外来診療(救急や複数の健康問題をもつ患者への包括的ケア)を提供できる医師である。

具体的には以下の6つのコアコンピテンシーを獲得することを目指します。

  1. 人間中心の医療・ケア
  2. 包括的統合アプローチ
  3. 連携重視のマネジメント
  4. 地域志向アプローチ
  5. 公益に資する職業規範
  6. 診療の場の多様性

本研修PGにおいては指導医が皆さんの教育・指導にあたりますが、皆さんも主体的に学ぶ姿勢をもつことが大切です(詳細は総合診療専門医 専門研修到達目標・カリキュラムを参照)。

総合診療専門医は医師としての倫理観や説明責任はもちろんのこと、プライマリ・ケアの専門家である総合診療医としての専門性を自覚しながら日々の診療にあたると同時に、ワークライフバランスを保ちつつも自己研鑽を欠かさず、日本の医療や総合診療領域の発展に資するべく教育や学術活動に積極的に携わることが求められます。

研修プログラム

研修期間 5年間
研修内容
  • 前期の2年間は総合医プログラムに準じて行います。
  • 後期の3年間は基幹病院である当院総合臨床医学を中心に「川崎医科大学総合診療専門研修プログラム」に従って研修を行います。

取得できる資格、経験できる症例、手技など

本研修PGでの研修後に皆さんは標準的な医療を安全に提供し、疾病の予防に努めるとともに将来の医療の発展に貢献できる総合診療専門医となります。