| 後期臨床研修 研修プログラム(各科専門医プログラム)- 救急科

研修プログラム(各科専門医プログラム)

救急科科オリジナルFacebookはこちら

平成29年度に専門研修を開始する予定の研修医は下記をご覧ください。

プログラムの特色と研修医へのメッセージ

当科は、わが国初の救急医学講座として昭和52年に開講されました。昭和54年には岡山県初の救命救急センターとして充実したスタッフと施設設備の下に救急診療を本格的に開始するとともに、開設当初から軽症から重症まで全ての救急患者を対象とした臨床・研究・教育を行ってきました。

また、当科の救急医養成プログラムは、「平成18年度文部科学省社会的ニーズに対応した質の高い医療人養成推進プログラム」の1つに選定されました。具体的内容については、川崎医科大学HP 別ウインドウ のバナー「特色ある教育・研究」の中の「文部科学省大学教育支援プログラム 別ウインドウ」に記載されています。簡潔に言いますと、医学生~初期臨床研修医~後期臨床研修医の到達目標として、集中治療に重点をおいた救命救急医療だけでなく、「鑑別診断能力と救命を含めた初期処置能力」すなわち“プライマリ・ケアにおける初期対応能力”の獲得を前面に挙げていることです。また、ドクターヘリやDMAT(Disaster Medical Assistance Team)等の病院前救急医療に関わる部分や地域医療に関する研修も組み込んでいます。

このように、我々のプログラムでは、病院前〜ER〜ICU〜亜急性期〜地域医療という救急医療に関するすべての場面において必要な能力を身につけることができます。どんな疾患にも立ち向かっていける臨床医としての能力を身に付けたい、専門家になる前に基本的な臨床能力を獲得したいという研修医の皆さんのニーズに対して、我々の後期臨床研修プログラムは最適なものと考えています。どこでもいつでも、どのような患者さんでも対応できる「お医者さん」を目指してみませんか?

研修プログラム

これから後期臨床研修に入る、あるいは新たに専門医の取得を目指す先生方にとっては、新専門医制度に関する疑問や、不安が大きいと思います。救急科専門医に関しては、日本救急医学会で設置している「救急医をめざす君へ(http://qqka-senmoni.com 別ウインドウ)」に随時最新情報、キャリアプランなどが掲載されておりますので参考にしていただければと思います。2016年8月時点では、日本救急医学会では以下の方針が決定されています。

  • 日本救急医学会は2017年(平成29年)4月から現行制度に加えて、「日本救急医学会承認・救急科専門研修プログラム(以下、暫定プログラム)」による専門研修を開始します。
  • 2015年(平成27年)に医師免許を取得した者については、暫定プログラムによる専門研修が原則となります。
  • 現行制度による救急勤務歴と診療実績審査の合格者に加えて、暫定プログラムの修了者は筆記試験を受験することができるようになります。

当科では、救急医を生業としていく先生方に対する教育は当然ですが、そうではない先生方に対する救急医療の教育、普及を極めて重要視しており、過去にも数カ月から数年、救急科以外を専門とする先生の研修を受け入れてまいりました。

2017年度については、当科の運営理念、上記の学会方針に準じて、2014年以前に医師免許を取得した方を対象とした「minimum requirements充実コース」、2015年に医師免許を取得した方を対象とした「日本救急医学会承認・川崎医科大学附属病院救急科専門研修プログラム」、すでに救急科専門研修中あるいは専門医取得後の方を対象とした「日本救急医学会指導医取得コース」を募集いたします。

1.minimum requirements充実コース(2014年(平成26年)以前に医師免許を取得した方対象)
充実コース(1)

将来救急専門医を目指すわけではないが、プライマリ・ケアにおける初期対応能力(鑑別診断能力と救命を含めた初期処置能力)をもう少し充実させたいと考える研修医のために準備した3カ月~6カ月のプログラムです。救急外来で初期・二次救急患者診療と救命救急センターICU・一般病床における重症患者管理を行います。また、off-the-job-trainingとして日本救急医学会等が行うICLSとJATECを受講します。

充実コース(2)

充実コース(1)よりも長期間のプログラムであり、救急外来で初期・二次救急患者診療と救命救急センターICU・一般病床における重症患者管理を行うコースです。ドクターヘリに興味のある方は、安全講習や無線講習を受講した上で、フライトドクターとしての研修を行うことも可能です。

2.日本救急医学会承認・川崎医科大学附属病院救急科専門研修プログラム(2015年(平成27年)に医師免許を取得した方対象)

岡山県には高度救命救急センターが2病院、救命救急センターが3病院、ありそれぞれが、特色を持って機能しています。各救命救急センターは、救急科領域専門医研修において基幹病院となる能力を保持していますが、単独の病院で救急科専門医とって必要な全ての要素を高いレベルで経験、教育することはできません。日本で最初に救急医学教室を立ち上げ、ドクターヘリ発祥の地である川崎医科大学附属病院を基幹病院とし、高度先進医療を担い高いレベルの集中治療を行う岡山大学病院、地域における唯一の救命救急センターとして病院全体で断らない救急を実践している津山中央病院、そして政令都市岡山において三次救急だけではなく二次救急においても重要な役割を果たしている岡山赤十字病院、全国でも屈指の救急車搬送数の倉敷中央病院の救命救急センター4施設と、地域で救急科専門医を中心とし、救急医療に貢献している諸病院が連携病院となります。さらに日本有数の教育病院である聖路加国際病院が連携病院に加わることにより、地方都市での研修だけでなく、大都市圏で豊富なER症例を経験することができます。また、国立成育医療研究センターが連携病院に入り、小児救急および小児集中治療についても日本でトップクラスの診療を経験し教育を受けることができます。

岡山県では以前より救命救急センターが連携し、岡山県全体の救急医療、地域医療に貢献してきています。本プログラムの最大の特徴は岡山県全体の医療を支えるべく、岡山県からへき地医療拠点病院の指定を受けている5病院を連携病院に加えていることかもしれません。

基幹病院と様々な連携病院が高いレベルで融合することで、救急科専門医を目指す専攻医を多く受け入れ、そのすべてに高いレベルで隙間のない教育を行うことが可能な病院群を形成することができました。このことは、実臨床においても岡山県の救急医療に関わる施設の連携をさらに強力なものとし、重症患者の受け入れをさらにスムースなものにすることを意味します。連携病院はこのプログラムの専攻医を受け入れるべく体制を整え、専攻医の皆さんにその病院の魅力をアピールいたします。よって、岡山県では救急科専攻医教育、地域医療の維持に、救命センターだけでなく、多くの病院が団結することとなりました。これにより、それぞれの地域、病院に資するだけでなく、専攻医に可能な限りの自由度、多くの選択肢を提供することで多様な要望にきめ細かく、高いレベルで答えることを目的としています

詳しくは救急科専門研修 新プログラム(概要)PDF 救急科専門研修 新プログラム PDF をご覧ください。

3.日本救急医学会指導医取得コース

上記2つのコースは、日本救急医学会の専門医・指導医を取得することを目的としています。したがって、期間は数年以上ということになります。3.指導医取得コースの場合、救急科のスタッフ医師という立場であり、臨床のほかに学生教育にも従事することになります。

研修実績

福井大学医学部附属病院、聖路加国際病院、聖隷浜松病院、順天堂大学医学部附属静岡病院、岡山中央病院、和歌山県立医科大学附属病院、九州医療センター等との間で研修交流を行っている。

取得できる資格、経験できる症例、手技など

日本救急医学会が提示する認定医、専門医、指導医に必要な症例、手技は全て経験・修得可能であり、3年~5年~10年で関連学会等も含め各資格の取得が可能です。

プライマリ・ケアにおける初期対応能力の修得を目標とします。そのためには(a)common diseaseの診療ができる、(b)緊急度・重症度の判断ができる、(c)手術適応の判断ができる、(d)心肺蘇生ができる、(e)外傷初療ができる、(f)地域医療に対応(従事)できるという6つの項目を身に付ける必要があります。これらを医師にとってのminimum requirementsと呼ぶことにします。これは当院救急外来を受診する患者の中でも軽症~中等症に分類される患者の診療を行うことができる医師をイメージしたものであり、一般的な二次救急病院の救急外来当直であればおおむね上級医師の助けがなくても診療できるレベルを想定しています。

minimum requirementsを身に付けた上に、(a)軽症~重症救急患者の診療指導ができる、(b)緊急度・重症度の判断・処置の指導ができる、(c)手術適応について指導できる、(d)蘇生(心肺停止、各種ショック、多臓器不全)の指導ができる、(e)外傷初療の指導ができる、(f)地域救急医療施設を運用できる、という能力を身に付けた救急専門医の育成を目指します。これは当院救急外来を受診する患者の中でも中等症~重症に分類される患者の診療を行うことができる医師であって、また、ドクターヘリ搭乗医師として現場に出動でき、救命救急センターにおいても救急診療の中心的役割を担うことができるレベルを想定しています。