| 後期臨床研修 研修プログラム(各科専門医プログラム)-乳腺甲状腺外科

研修プログラム(各科専門医プログラム)

乳腺甲状腺外科 科オリジナルHPはこちら

平成30年度に専門研修を開始する予定の研修医は下記をご覧ください。

プログラムの特色と研修医へのメッセージ

特色

当科は名前のごとく、乳腺疾患、甲状腺疾患(副甲状腺疾患を含む)の外科的な診療を柱としています。この分野が講座並びに診療科として独立した科を形成している大学は、全国でわずかしかありません。しかし、乳がん患者は年々着実に増加しており、全国の病院で乳腺疾患(甲状腺などの内分泌疾患も同時に診療対象とする場合が多い)を診療の柱とする独立した診療科が増えています。

乳腺疾患としては、主に乳がんの診断、治療に当たっています。乳がんは、日本の女性において発生頻度が最も高いがんであり、年間に全国で約4万5千人が罹患し、約1万人が死亡しています。したがって、乳がんは今や保険行政やマスコミから最も注目を集めるがんとなっています。当科が主管となり、日本乳癌学会総会(平成18年)、国際乳癌リサーチ学会(平成20年)を倉敷市で開催し、日本内分泌外科学会(平成21年)、日本甲状腺外科学会(平成22年)をそれぞれ岡山市、倉敷市で開催しました。また、平成23年10月には日本乳癌検診学会を岡山市で開催しました。すなわち、当科は、日本において乳がんや甲状腺疾患の診療や研究の指導的な立場にあります。

甲状腺疾患としては、甲状腺がん、バセドウ病などが外科的治療の対象となっています。中国・四国地区で甲状腺疾患を専門的に扱う診療科は少なく、この地区における甲状腺疾患の専門診療科として重要な役割を担っています。副甲状腺疾患としては、原発性や腎性の副甲状腺機能亢進症の診療を行っています。腎性副甲状腺機能亢進症の患者さんは、手術前後に透析が必要であり、透析施設を完備する大学病院の当科に、各地の透析施設から多くの患者さんが紹介されてきます。

研修医の皆さんへ

当科の主な診療対象は、乳腺疾患、甲状腺疾患、副甲状腺疾患に限られています。しかし、例えば乳がんの診療を例にあげると、原発乳がんの診断(視触診、画像検査)、手術療法(乳房温存手術、乳房切除術、乳房再建、センチネルリンパ節生検)、術後の補助療法(放射線療法、全身薬物療法)、術後のフォローアップ、再発乳がんの診断・治療(極めて多彩)、緩和医療と修得しなければならないたくさんの課題があります。さらに、術後の患者さんや進行乳がんの患者さんでは、救急的な対応を要する全身管理も必要です。また、全身薬物療法としては、乳がん特有のホルモン療法、抗がん薬による化学療法、モノクローナル抗体を用いた分子標的療法などがあり、臨床腫瘍医としての知識や技能を修得する必要もあります。したがって、当科における後期臨床研修の目標としては、外科医としての基本的な知識、技能の修得ばかりでなく、臨床腫瘍医(特に乳がん、甲状腺がんに対し)としての薬物療法の修得も目指していただきたい。

研修プログラム

シニアレジデントとして最長6年間まで研修が可能です。希望により、さらに3年間チーフレジデントとして研修医の指導や診療能力の研鑽に当たることも可能です。

シニアレジデント1年目は、当科のスタッフ(チーフレジデント、講師)の直接指導下で一般外科医並びに臨床腫瘍医としての診療能力の向上を図り、2年目以降は主治医として受持患者の診療を中心的に行ってもらいます。希望により他の外科(心臓血管外科、消化器外科小児外科呼吸器外科、総合外科など)や関連科(救急科など)を3~6カ月単位でローテーションすることも可能です。

シニアレジデントとして基本的な診療能力が得られた段階で、大学院への進学(合計4年間で学位取得、研究の進み具合により後半の2年間は臨床との兼務が可能)や研修連携病院での研修(1~2年間程度)も可能です。

研修実績

平成8年4月に乳腺甲状腺外科が誕生してから、シニアレジデントを合計20名迎え入れてきました。これまでに、10名が大学院に進学しました。うち1名は学位を取得後に米国ジョージタウン大学に留学しました。

取得できる資格、経験できる症例、手技など

取得可能な資格
  • 日本外科学会外科専門医
  • 日本乳癌学会認定医
  • 日本乳癌学会乳腺専門医(厚生労働省から認可された広告可能な専門医)
  • 日本がん治療認定医
  • 検診マンモグラフィ読影認定医
  • 日本内分泌・甲状腺外科専門医
  • 日本甲状腺学会専門医
  • 日本臨床腫瘍学会専門医
経験できる症例(研修医1人当たり)
  • 原発性乳がん(年間約30例)
  • 再発性乳がん(年間約15名)
  • 甲状腺がん(年間約10例)
  • 再発性甲状腺がん(年間約3例)
  • バセドウ病(年間約5例)
  • 原発性副甲状腺機能亢進症(年間約3例)
  • 腎性副甲状腺機能亢進症(年間約10例)

シニアレジデント1年目から徐々に執刀医の経験を積んでもらいます。2年目以降は、原則として全ての受持患者の執刀を行ってもらいます。

修得できる手技(研修医1人当たり)
  • 乳房温存手術(年間約20例)
  • 乳房切除術(年間約10例)
  • 甲状腺がん根治術(年間約10例)
  • バセドウ病に対する甲状腺亜全摘術(年間約5例)
  • 副甲状腺腫瘍切除術(年間約3例)
  • 副甲状腺全摘・自家移植術(年間約10例)
  • その他(一般的外科処置、リザーバー留置など)