| 背 景 |
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多くの生体組織でその存在が確認されているペプチドであるサイモシンβ4は最近では心筋の修復、再生作用の報告が注目され、既にマウスではサイモシンβ4ペプチドを用いてその効果が報告されている。我々はサイモシンβ4ペプチドと遺伝子治療としてのプラスミドの効果との比較検討を行い、ラット腹部異所性心移植モデルで、Thymosinβ4発現プラスミド投与により心筋瘢痕化が抑制されることを報告してきた。
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| 目 的 |
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今回我々はラット心筋梗塞モデルに対し、Thymosinβ4発現プラスミド投与の効果を検討し、併せてプラスミド投与によって心筋内のThymosinβ4が発現していることを証明することを目的に本研究を行った。
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| 方 法 |
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ルイスラット近交系、オスを使用。左開胸にて左冠動脈の前下行枝を結紮、心筋梗塞を作成した。Thymosinβ4発現プラスミドの導入は心筋内直接注入で行った。プラスミドの心筋内導入効率評価として、免疫組織染色法を用いプラスミドが心筋内で発現しているかを評価した。また、有効性の評価として4週後の心筋瘢痕化領域を測定し、縮小効果の判定を行った。
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| 結 果 |
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免疫組織染色法を用い、心筋梗塞領域で外来性のサイモシンβ4発現を認めた。また心筋瘢痕化領域を計測し、コントロール群(n=15)は23.4%で、プラスミド群(n=21)は19.5%と有意に心筋瘢痕化領域が縮小した。(p=0.019)
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| 結 語 |
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Thymosinβ4発現プラスミドは心筋瘢痕化を抑制すると考えられた。また、プラスミド投与により心筋内にThymosinβ4が発現していることを証明した。再生医療として心筋に分化しうる幹細胞や前駆細胞を単離し導入する方法と比べ、Thymosinβ4による心筋再生治療は簡便でありながら有効な方法と考えられ、今後さらなる研究の発展が期待される。
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