厚生労働科学研究における利益相反(Conflict of Interest:COI)の管理に関する指針では、研究機関として利益相反についての適切な管理が求められています。そのため、今後の倫理委員会・治験審査委員会への申請時には、利益相反に関する申告書を同時にご提出いただくことになりました(平成21年5月20日教授会承認)。
医学研究における利益相反について簡単に説明すると、それは外部との経済的な利益関係等によって、公的研究で必要とされる公正かつ適正な判断が損なわれる、又は損なわれるのではないかと第三者から懸念が表明されかねない事態を指し、産学連携活動が盛んになれば、必然的・不可避的に発生するものです。利益相反を厳密に排除しようとすると、①活発に研究を行っている研究者が排除され研究の質の低下の懸念をまねく、②研究成果の社会還元を阻害するなどのデメリットがあり、一方、利益相反の管理が不十分な場合、①被験者が不当な不利益を被る可能性、②臨床研究の信頼性の低下などの問題が生じます。そのために、利益相反を排除するのではなく、臨床研究で被験者が不当な不利益を被らないことをまず第一に考え、研究の透明性の確保を基本として科学的な客観性を保証するように適切に管理することが求められています。
本学でも治験、臨床研究等の公正性、信頼性を確保するために、第三者を含む利益相反委員会を設け、研究者の利益相反について透明性を確保して適切に管理することになりました。添付の利益相反ポリシー・利益相反マネジメント規程・管理体制図をよくお読みいただいてご確認の上、平成21年7月の審査分から、「利益相反(COI)自己申告書」を提出していただくことになります。倫理委員会・治験審査委員会への申請時には、共同研究者を含む全研究者について利益相反の有無についての申告書を一緒にご提出いただくようお願いします。利益相反の管理は自己申告の内容に基づいて研究機関として判断することになるので、正直な申告が必要となります。また、自己申告書の提出がない場合には倫理委員会・治験審査委員会の審査で結論を得ることができませんので、この点をご留意ください。