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皮膚科学教室




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臨床助教永岡 紘子
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臨床助教吉井 章恵
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臨床助教浦上 揚介
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臨床助教中塚 万莉
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 共用試験、医師国家試験の動向を見据えながら発疹学や症候、検査法など実際の診療に必須な事項を中心に、理解しやすくかつ興味深い講義をおこなってゆく。卒後教育は多彩な皮膚疾患に対応できる専門医資格の取得を目標とする。
  • 1)卒前教育
     第1学年では人体と構造と機能機運動器ユニットで皮膚の構造について講義する。授業時間が1時限60分と変更されたため第3学年の皮膚系講義は計32回となり、総論として皮膚の構造と機能、皮膚病理組織学、ダーモスコピー、発疹学および診断学を講義し、特に角層のバリアー機能、自然免疫、獲得免疫、アレルギー検査法について分かりやすく解説する。各論的には講義内容は共用試験のためのモデル・コア・カリキュラムと医師国家資格試験出題基準に記載された項目を漏らさぬように配慮し、湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、紅斑症、紫斑、膠原病、薬疹、水疱症、皮膚感染症、性行為感染症、皮膚悪性腫瘍、母斑・神経皮膚症候群、代謝異常症、デルマドロームなどについて解説する。第4学年には免疫・アレルギー疾患ユニットの中で膠原病の皮膚症状、薬疹について計3回講義を行う。5年生の臨床実習では学生は外来において実地診療に参加し、軟膏処置、抜糸、ガーゼ交換、液体窒素療法、紫外線療法、苛性カリ直接鏡検、局所麻酔、生検などを指導医の指導のもと実施し、手術に立ち会い、さらに代表的皮膚疾患の臨床スライド・病理組織標本の自習などを通して広範な疾患とその検査法・治療法について知識の整理を行う。第6学年のクリニカルクラークシップで皮膚科を選択した学生は外来診療のみならず指導医とともに1か月間入院患者の検査・治療を担当し、診療面で留意すべきことを深く学べるようにする。
  • 2)卒後教育(初期・後期研修)
     卒後1、2年のレジデントは指導医とともに外来・入院診療に従事し、皮膚生検、アレルギー検査法など主要な検査手技、皮膚外科の手技についてトレーニングをうけ、生検組織を病理組織検討会で発表する。またカンファレンスでの症例発表を通して各皮膚疾患の検査・治療法を体得する。
     卒後3年目以降はシニアレジデントとして皮膚科にて専門的臨床研修を行う。皮膚生検、アレルギー検査法など主要な検査手技のほかに蛍光抗体、酵素抗体法など臨床に直結する検査は自分で実施し観察できるようにする。外来診察はシニアレジデント1年目から開始し診療能力の向上を図る。また指導医の指導のもと皮膚腫瘍の摘出・植皮術など皮膚外科の基本的手技を修得する。毎週のカンファレンスではcase reportの抄読を行い、主治医として受け持った患者の問題点や検討したことについて発表する。また、専門医取得のため年に2〜3回の学会発表を行い、論文作成をおこなう。

○昨年度の自己点検・評価と課題
  • 1)卒前教育
     3学年の講義は講義ごとにself assessment quizを課すことで学生の学習へのモチベーションを高め、期末試験は基本的用語の穴埋め記述式とし、画像をみて考える力が備わっているかを確認する問題を増やし、学習の成果を評価できている。2016年度はアウトカム基盤型カリキュラムへの移行を見据え、発疹から診断を考えさせるシミュレーション教育を2回行う。4〜5年生の臨床実習は習得すべき代表的疾患の臨床スライド、病理組織、治療法を学生がみずから勉強する姿勢が定着している。外来・病棟での実習を通して問題解決能力をどの程度習得することができたかを口頭試問で評価しており、学習の成果があがっていると感じられる。
  • 2)卒後教育
     初期研修医は苛性カリ直接鏡検、Tzanck試験、ダーモスコピー、prickテスト、生検など皮膚科診療で頻用する基本的検査法をマスターし、皮膚病理組織診断の基礎を学び、重症感染症、重症薬疹、メラノーマ、その他の皮膚悪性腫瘍の手術患者、等を受け持ち治療法、植皮術などを学んだ。シニアレジデント(後期研修医)は専門医資格を取得することを目標として、外来診療をおこない、入院患者主治医となり、カンファレンスでの発表や症例の学会発表を重ねている。しかし、論文作成はまだ不十分であり、発表症例を速やかに論文化できるようにすることが課題である。2017年から新専門医制度による研修が予定され、卒後研修プログラムを作成して提出している。
 病態解明や治療法、治療効果、など臨床に直結した研究を主たるテーマとしてきた。
  • 1) 単純ヘルペスウイルス感染に伴う水疱形成メカニズムの解明(大学院医学研究科)
  • 2) 生物製剤による治療前後での乾癬患者血中サイトカイン・抗薬剤抗体の解析、乾癬患者における栄養指導のおよぼす影響
  • 3) 自己免疫性水疱症と重症薬疹の症例レジストリ
  • 4) 皮膚バリア機能障害に直結する発汗研究
  • 5) 重症薬疹の早期診断法開発
  • 6) MCL1タンパク質の表皮細胞分化における機能解析

○昨年度の自己点検・評価と反省
 1)HaCaT細胞を用い表皮角化細胞の分化によるHSV1感染に対する応答性の差異を検討しデータを集積できた。2)生物製剤による治療前後で血清のサンプリングを行っている。3)稀少難治性皮膚疾患に関する調査研究班ならびに重症多形滲出性紅斑に関する調査研究班の診療拠点として自己免疫性水疱症と重症薬疹の症例集積と情報発信を行っている。類天疱瘡治療、天疱瘡ガイドライン作成ならび中毒性皮膚壊死症・スティーブンスジョンソン症候群ガイドライン作成に参加している。4)アレルギー性皮膚疾患の発症要因として皮膚バリア機能障害が関与し、バリア機能の主要因に安静時発汗がある。われわれは、インプレッションモルト法により発汗機能を定量化し発汗機能異常がアミロイド苔癬、痒疹の病態に関与し、外用剤によって変化することを明らかにしつつある。5)血清中サイトカインによる重症薬疹早期診断キット開発を計画中である。6)bcl-2ファミリーに属すアポトーシス抑制蛋白であるMCL1の表皮での機能を明らかにするため表皮基底細胞のMcl1が特異的に欠失するマウスを作成し、表皮細胞の生存・分化に果たすMCL1の働きを解析している。
 1)正常ヒト培養ケラチノサイトを用い表皮角化細胞の分化によるHSV1感染に対する応答性の差異の検討は今年度中に終了させる。2)乾癬に対する生物学的製剤に新規の抗IL-17抗体製剤が加わっているので乾癬に関する臨床研究を継続する。3)2015年に重症薬疹ガイドラインが完成し、16年に類天疱瘡ガイドラインが完成間近である。4)発汗機能の研究は、アミロイド苔癬が完了し論文投稿中、痒疹は症例集積中、外用剤の検討は健常人がほぼ完了し論文作成中。5)2016年重症薬疹の早期診断キット開発研究グループを組織し、研究費申請予定である。6)ノックアウトマウスを用いた研究を継続しながら、ノックアウトマウス皮膚と種々の皮膚疾患(有棘細胞癌、乾癬、脂漏性角化症、メラノーマ)の免疫染色法を用いた解析を行う。
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