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乳腺甲状腺外科学教室




教授紅林 淳一
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准教授田中 克浩
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講師山本 裕
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講師野村 長久
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講師山下 哲正
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臨床助教菅原 汐織
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臨床助教緒方 良平
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臨床助教福間 佑菜
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 乳腺甲状腺外科学の「独立した教室」をもつ大学は全国的に少なく、本学の特色の一つである。当教室で診療を行う主な疾病は、乳腺疾患(乳癌、乳腺症など)、甲状腺疾患(甲状腺癌、バセドウ病など)、副甲状腺疾患(続発性・原発性副甲状腺機能亢進症など)であり、学生教育もこれらの疾病の病態、診断、治療の理解を促すことが中心となる。
 当教室が担当する医学部学生に対する講義としては、1年生を対象とした「人体の構造と機能:女性生殖器」、2年生を対象とした「医学研究への扉」、3年生を対象とした「性腺・生殖器ユニット」、「内分泌・栄養・代謝ユニット」、4年生を対象とした「腫瘍ユニット」、5年生を対象とした臨床実習時のミニ講義(乳癌の診断と治療、甲状腺・副甲状腺疾患の診断と治療)、6年生を対象とした集中講義や臨床必修事項演習がある。臨床実習としては、2年生は1グループの1週間、5年生は全学生の全学期、6年生は選択的クリニカルクラークシップ希望者の1ヵ月間を担当している。さらに、小グループ担当者やOSCE内部評価者(頭頸部など)も行っている。
 当教室における教育の特色としては、以下の6項目が挙げられる。
  • 1)乳腺・甲状腺・副甲状腺はすべて表在臓器であり、視触診による診断能力を習得できる。
  • 2)乳癌の診断からターミナルケアまでのすべてを当教室のスタッフが担当しており、「癌患者の診療の全体像」を理解できる。
  • 3)乳癌は、診療の進歩が最も早い癌の一つであり、「最新の診療」(センチネルリンパ節生検、エキスパンダーによる乳房再建術)を目の当たりにすることができる。
  • 4)中国四国地域の数少ない専門的診療科として、乳癌は年間約200例、甲状腺・副甲状腺疾患は年間約100例の手術症例があり、豊富な臨床経験の下、「実践的な教育」が可能である。
  • 5)乳癌や甲状腺疾患の要となる日本乳癌学会や日本内分泌外科学会などにおいて、当教室のスタッフが理事や評議員を務めており、各分野の「診療や研究に関する最新情報」が身近にあり、Up-to-dataの教育が可能である。
  • 6)乳癌・甲状腺癌のバイオロジーに関する基礎研究を行っており、「分子生物学的な癌の病態」に関する教育が可能である。
 大学院教育に関しては、過去13年間で7名が大学院に進学し、乳癌や甲状腺癌の基礎研究(新規分子標的薬、乳癌の内分泌療法抵抗性などがテーマ)を行い、4名はすでに医学博士号を取得ている。大学院では、最初の2年間は、経験豊かな研究指導者の下で、綿密な研究計画を立て、与えられた研究テーマに熱心に取り組んでいる。原則として、大学院生の行った研究は、海外で行われる国際学会で発表し、大学院2年目には学位相当論文を完成させるよう指導している。
 卒後教育に関しては、過去13年間で13名が当教室に新たに所属し、講師、シニアレジデント、大学院生、関連病院医員などの立場で、うち10名が現在在籍している。残りの3名は、専門医資格や学位を取得後に、実家の病院や他院に就職している。当教室では、若手教室員の認定医・専門医資格の取得を後押しするために、学外の研修会・講習会や教室内研修セミナーへの参加、教室員間の情報交換を促している。その成果もあり、13名中4名はすでに広告できる専門医である「乳腺専門医」を獲得している。さらに、日本外科学会外科専門医、日本内分泌・甲状腺外科専門医などの取得も可能である。
○昨年度の自己点検・評価と課題
 医学部学生の教育に関しては、乳腺・甲状腺・副甲状腺疾患に関わる講義を行ってきており、画像や症例を取り入れたスライドを用いた講義内容は、学生に強い印象を与え、疾患の理解や記憶のネットワークを強める効果があると考える継続している。今年度からは、2年生を対象とした「医学研究への扉」が始まるので、学生のモチベーションを高めるよう、積極的に指導していきたい。
 臨床実習に関しては、クリニカルクラークシップの質の向上(指導医が診療におけるdecisionmakingの思考過程を解説するなど)、専門領域に関するミニ講義の継続と充実(過去の国家試験問題の解説を講義に取り入れるなど)、カンファレンスや抄読会への参加の継続と充実(学生の討議への参加など)を課題として、きめ細かな指導を継続している。
 大学院教育に関しては、まず大学院進学希望者を増やすことが先決問題である。大学院において、専門領域の先進的な研究に従事することは、その後の「医師として人生」において貴重な経験となり、科学的・論理的な思考能力を高めることを伝えてきた。その効果がみられ、今年度も1名が大学院に進学した。
 卒後教育に関しても、当教室で研修を希望する医師を増やすことが先決問題である。当教室で実践している「乳癌や甲状腺癌の患者を総合的に診療できる専門医」としての魅力をアピールしてきた。その効果がみられ、今年度も1名が我々の教室に入局した。今後も認定医・専門医資格を滞りなく取得できる体制を維持していきたい。
 主として乳癌、甲状腺・副甲状腺疾患に関する臨床的及び基礎的研究を行っている。主要研究テーマを列記する。
  • 1.乳癌
    • 1) 乳癌リスク因子の疫学的研究
    • 2) 画像診断(マンモグラフィ、超音波検査、MRI検査)の有用性の検討
    • 3) 乳房温存療法の有用性・安全性の研究
    • 4) 皮下乳腺全摘+ティッシュエキスパンダー挿入術による同時乳房再建術の有用性・安全性の研究
    • 5) アイソトープ・色素法併用によるセンチネルリンパ節生検の有用性・安全性の研究
    • 6) 術後補助薬物療法の有用性・安全性の研究
    • 7) 予後予測因子に関する基礎的・臨床的研究
    • 8) 薬物療法の効果予測因子に関する基礎的・臨床的研究
    • 9) 再発乳癌に対する集学的治療の有用性・安全性の検討
    • 10) 骨転移の診断・治療・QOLの臨床研究
    • 11) 再発乳癌のモニタリングマーカーの基礎的・臨床的研究
    • 12) 内分泌療法抵抗性の発生機構とその克服に関する基礎的・臨床的研究
    • 13) 乳癌幹細胞の生物学的意義に関する基礎的研究
    • 14) 乳癌細胞株を用いた新規分子標的薬の開発に関する基礎的研究
  • 2.甲状腺・副甲状腺疾患
    • 1) 画像診断(超音波検査、核医学検査)の有用性の検討
    • 2) 甲状腺癌、バセドウ病、副甲状腺機能亢進症の手術療法の有用性・安全性の研究
    • 3) 甲状腺分化癌の予後予測因子に関する基礎的・臨床的研究
    • 4) 再発甲状腺癌に対する集学的治療の有用性・安全性の検討
    • 5) 甲状腺癌幹細胞の生物学的意義に関する基礎的研究
    • 6) 甲状腺癌細胞株を用いた新規分子標的薬の開発に関する基礎的研究

○昨年度の自己点検・評価と課題
 これまでは、スタッフの自主性に任せて個別の研究が行われてきた。臨床研究においては、前向き研究が少なく、対象症例のデータベース化が不十分であり、研究計画に基づいた質の高い研究は行われてこなかった。基礎研究に関しても、一部では継続的なテーマに関する研究も進められてきたが、教室全体で取り組む「チーム研究」は実現していない。
 2015年度の当教室の学術論文は5編(うち筆頭・英文の論文は3編)、著書0編、学会発表40回(うち国際学会2回)であった。より多くの論文作成が必要である。  
 教育に関しては、これまで通り学生の学力・応用力を鍛える「きめ細やかな講義や臨床実習」を継続していきたい。さらに、医学部学生に対しては、今年度から始まる2年生を対象とした「医学研究への扉」に積極的に参加し、学生のモチベーションを高めるよう指導していきたい。
 研究に関しては、以下のような改善を行いたい。
  • 1) 貴重な研究資源である「症例データベース」、「手術標本(病理標本、凍結標本)」、「癌細胞株」などの管理・整備(現在進行中)
  • 2) 教室全体で掲げた研究テーマ(前向き臨床研究、translationalresearch、基礎研究)に関する綿密な研究計画の企画・立案とその実施(複数の教室員による研究チームの構築、作業の分担が肝要、今後も継続)
  • 3) 若手教室員に対し、研究の考え方、方法論、倫理などを教育する「研究入門セミナー」を定期的に行う(今後も継続)。
  • 4) 研究技術の高度化を目指し、学内外の研究者との交流や共同研究を推進(今後の目標)
  • 5) 最新の医学研究に興味を持たせるために、学内外の研究者を招いたセミナーやMeet-the-expertを定期的に行う(今後の目標)。
  • 6) 高度な研究を進めるため、国内外の研究施設に留学させるシステムを構築(今後の目標)
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