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呼吸器外科教室




教授中田 昌男
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准教授清水 克彦
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講師沖田 理貴
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講師最相 晋輔
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臨床助教野島 雄史
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 ユニット講義では、第2学年の臨床系ブロック入門1(消化器・呼吸器)で呼吸器の臨床解剖・肺循環の2コマ、第3学年の呼吸器ユニットで呼吸器手術療法・縦隔横隔膜疾患・気胸の4コマ、第4学年の腫瘍ユニットで腫瘍随伴症候群の1コマを担当する。講義には、図表・手術映像・レントゲン写真を多用し理解が深まるよう努めている。また、第6学年の集中講義では国家試験の過去問題を解説し、知識のまとめと解答へのアプローチ法について指導をしている。
 5年の臨床実習では、2〜3名の小グループで5日間の実習を行う。実習期間が短いため、初日のオリエンテーションにおいて実習期間中の到達目標を明示し、それまでに習得している知識の復習と問題解決能力の向上、あわせて必修問題対策に力を入れている。学生はスチューデントドクターとして、指導医─研修医とともにチームを形成し実際の診療にあたる。学生は病歴・身体診察・検査所見をまとめて学生用チャートに記入し指導医の添削を受ける。また、毎日の回診では担当患者の状態について指導医に報告し、問題点を抽出しながら解決策について討論を行う。実習の最後には過去の国家試験や模擬試験から選択した問題による達成度確認試験とともに、担当患者の理解について教授試問も行っている。実習期間において特に力を入れているのは、学生自らが考える姿勢を持つこと、そして考えた結果を論理的に表現することである。

○自己評価と反省
 講義では基礎的な解剖・生理と関連付けながら知識の理解と応用力がつくよう努力している。講義時間が60分となっているため、より要点を絞って基本的事項の理解が進むよう工夫している。また、講義の終わりには国家試験の過去問を提示し、講義内容の復習ポイントを解説するようにしている。
 臨床実習は5日間と期間が短く、入院期間の短縮化が進んでいる臨床現場では入院前にすべての検査が終了し手術前日に入院する患者が増加したため、実習として直に患者から情報を収集し所見をとる時間が十分に確保できていない。これらを解決するためには外来診療を実習に組み込むなどの改善が必要と考えている。ただ、臨床実習前の基礎学力が十分でない学生が散見され、せっかくの臨床実習の場で見学に終始している場合もある。第4学年終了時までの一層の学力向上が望ましい。

 現在の主な研究テーマは以下のとおりである。
  • 1.肺癌組織におけるDNA修復因子の蛋白発現ならびに遺伝子多型の意義に関する研究
  • 2.肺癌組織における各種分子マーカーに基づいた個別化治療の研究
  • 3.肺癌組織における局所免疫機構とその臨床的意義に関する研究
 肺癌組織におけるDNA修復因子及び各種分子マーカーの研究では、非小細胞肺癌の術後補助化学療法に関する多施設共同無作為化比較試験において、組織内のこれらマーカーの発現と予後との関連を検討する付随研究の事務局を担当し、その解析にあたっている。世界的に最大規模の解析となる見込みで、その結果が待たれるところである。またin-house studyとして、当科で治療した症例について解析した結果を国内外の学会で発表してきた。同じく、分子マーカーの遺伝子多型の臨床的意義については、大学院生を中心に研究を進め、VEGFやCOX-2における遺伝子多型が予後に影響を与えることを論文で発表した。肺癌組織における局所免疫機構に関する研究では、腫瘍細胞の局所での免疫逃避機構に関する基礎研究を続けており、その成果は国際学会や論文に発表してきた。
 このように当教室では、肺癌細胞の発育転移過程において複雑に関与しあうシグナル伝達経路や免疫機構を分子学的に多面的に解析する研究を継続的に行っている。外科の研究者が研究を進めるうえで最も有利な点は腫瘍組織を豊富に手に入れることが可能であることである。この利点を活用し、癌克服への手がかりとなりうるような研究成果を上げるべく努力を続けている。

○自己評価と反省
 これらの研究は、厚生労働科学研究費補助金(創薬基盤推進研究事業)「肺がんの分子診断法及び分子標的治療法の開発」、学術研究助成基金助成金「EGF family受容体を介した非小細胞肺癌の自然免疫逃避機構の解明」にそれぞれ採択されているものであり評価は高い。しかしその一方で、臨床・教育に従事する負担が大きいため、研究に費やすことのできる人数・時間に大きな制限があり、そのため研究の進捗は必ずしも迅速ではなく、学会発表・論文発表は質量ともに十分とは言えない。また、後期研修医が減少したために大学院生を確保することも難しい状況にある。そのため、臨床におけるチーム医療を徹底し、個々の役割・時間配分を明確にしながら、個々の教室員がお互いの仕事を補完し継続性のある研究を行っていける環境を構築していきたい。

 講義においては、レノンシステムを活用し、講義前のプレテスト、終了時の復習テストを多用して知識の生着に努力したい。また、これらのテストがただのクイズに陥ることのないよう、正答に至る思考プロセスを十分に解説し問題解決能力の向上と応用力の習得に努めたい。臨床実習では、今年度は可能な範囲で学生を外来診療に参加させ、病歴聴取・身体診察・画像読影・患者への説明を経験させたいと考えている。迅速な判断と対応が求められる外来診療は臨床経験を豊かにするだけではなく実技試験対策のうえでも重要なものとなるであろう。ただ本学では、そのために必要な時間と場所の確保がしばしば困難であり、臨床実習カリキュラムの基本的な改善が望ましい。
 研究については、より継続的かつ迅速な研究を実現させるために、研究補助員を雇用し基礎的な研究手技を担っている。教員も診療面あるいは研究面での役割分担を明確化することで時間の有効利用をめざし、情報の共有と建設的な討論を行う場としての研究カンファレンスを定期的に開催することとする。
 しかし、長期的な最大の目標は、十分な数の優秀な教室員を確保することである。そのためには卒前教育から外科学・腫瘍学に興味をもってもらえるよう努力しなければならない。小グループなどを通して学生と接触する機会を増やし、医学への意欲を高めることができるよう努めていきたい。

 〒701-0192 岡山県倉敷市松島577 川崎医科大学 TEL086-462-1111

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