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総合内科学4教室




教授瀧川 奈義夫
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准教授山根 弘路
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准教授中西 秀和
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講師越智 宣昭
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講師本多 宣裕
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 学部教育及び卒後教育が行われている多くの施設では、内科学が専門別あるいは臓器別に診療されることが多く、実践的な内科学を系統的に学ぶ機会が乏しいとされています。総合医療センターでは、大学病院としては小さいながらもactivityが高く、それぞれの教室がいつでも協力できる体制が整備されています。それぞれの専門性はありますが、一般診療を高いレベルで行う総合内科医が教育を担当しています。私たちの教室は平成23年4月に設立され、とくに呼吸器・悪性腫瘍に対して、総合内科医として全人的医療をするとともに、がん薬物療法の専門医として診断と治療を行うことを使命としています。平成28年12月に診療開始いたしました新病院の「川崎医科大学総合医療センター内科学教室」のひとつとして、更に教育体制に磨きをかけています。

○自己評価と反省
 初期研修医には、できるだけ学会での症例発表をしてもらっています。第54回日本肺癌学会中国・四国支部会(平成27年7月4日)において、小田尊志先生が「PETにてSuperscan像を呈した肺腺癌の1例」を、第53回日本呼吸器学会中国・四国地方会(平成27年7月4日)において、林和菜先生が「関節リウマチに先行した器質化肺炎」と安井晴之進先生が「肺扁平上皮癌加療中に合併したヘノッホ・シェーンライン紫斑病の一例」を、第113回日本内科学会中国地方会(平成27年12月12日)において、矢野庄一郎先生が「悪性リンパ腫に対する化学療法後に合併したヘルペス食道炎」を、第54回日本呼吸器学会中国・四国地方会(平成27年12月19日)において、岡裕子先生が「肺扁平上皮癌に合併したサイトメガロウイルス腸炎」を発表しました。いずれの発表も素晴らしく質疑応答も堂々としていました。小田尊志先生はこの演題で学会最優秀賞を獲得し、林和菜先生は前年に学会発表した症例である「超高齢者EML4-ALK肺癌におけるクリゾチニブ奏効例に生じた洞性徐脈」を日本呼吸器学会雑誌に論文掲載しました。このように、初期研修医にphysician scientistとして歩める機会を与えられたことを嬉しく思っております。
 昨年の当院は1年目の初期研修医が7人で、全員がすでに当科をローテイトしています。いずれも短期間ではありますが、scientistとしての考え方を身につけてもらっています。通常は医学生が2〜3人と研修医が1〜2人で、皆が積極的に学べるような体制を構築しています。
    (1) 臨床研究
     昨年度の臨床研究として原著論文は、「本邦における肺癌臨床研究の論文化の現況」、「Circulating thymus and activation-regulated chemokine/CC chemokine ligand 17 is a strong candidate diagnostic marker for interstitial lung disease in patients with malignant tumors」、「Impact of body surface area on survival in EGFR-mutant non-small cell lung cancer patients treated with gefitinib monotherapy」、「Gefitinib combined with standard chemoradiotherapy in EGFR-mutant locally advanced non-small-cell lung cancer」、「Reappraisal of short-term low-volume hydration in cisplatin-based chemotherapy」、「Endobronchial ultrasound-guided transbronchial biopsy with or without a guide sheath for diagnosis of lung cancer」などです。学内及び学外との共同研究も通して、この領域の更なる発展を目指しています。
  • (2) 基礎研究
     過去1年間では、1)肺癌細胞株とマウスモデル(遺伝子改変マウス、ヌードマウス)を使用した上皮成長因子受容体(EGFR)、ALK、ROS1シグナルの解析、2)悪性中皮腫における細胞シグナル伝達と免疫機構の解析、3)小細胞肺癌における免疫checkpointに関する研究などを行ってきました。それらの研究成果を平成28年4月に開催された米国癌学会において、「Synergistic effect of pacritinib with erlotinib on JAK2-mediated resistance in epidermal growth factor receptor mutation-positive non-small cell lung cancer」、「Activating alternative receptor tyrosine kinases induced alectinib-resis-tance in ALK rearranged non-small cell lung cancer cells」、「AXL and EGFR signaling mediate resistance to crizotinib in non-small cell lung cancer cells harboring the ROS1 fusion gene」、「Sox2 silencing upregulates CDKN1A and suppresses growth of lung squamous cell carcinoma」の4演題を発表しました。また、平成27年度には「Programmed cell death protein I and programmed death-ligand I are expressed on the surface of some small-cell lung cancer lines」、「Sox2 suppresses CDKN1A to sustain growth of lung squamous cell carcinoma」、「Downregulation of TBXAS1 in an iron-induced malignant mesothelioma model」、「Non-small cell lung cancer cells acquire resistance to the ALK inhibitor alectinib by activating alternative receptor tyrosine kinases」を原著論文として掲載されています。
     平成27年度文部科学省研究費として「EGFR変異陽性肺癌のペメトレキセド耐性獲得機構の解明と克服(代表)」と「腫瘍吸収性ペプチドとナノテクノロジーを融合した革新的難治性腫瘍標的医療技術の開発(分担)」、平成27年度日本医療研究開発機構研究費(AMED)として「抗HIV-1核酸系逆転写酵素阻害薬アバカビルの成人T細胞白血病への適応拡大に関する臨床研究(分担)」を獲得していました。

○自己評価と反省
 前任地から引き続き行っていた共同研究は、学会発表及び論文発表も順調に行うことができました。当院における基礎研究も、総合医療センター研究センターの機器整備がすすみ、in vitroの実験を中心にすすめています。本年度12月からは、新病院での研究施設でリフレッシュして当センターオリジナルとして発信できる成果を残していきたいと思います。
 大学病院としての指導医の充実、教育に対する意識の高さという側面と、市中病院としてのスタッフ同士の顔が見える関係、多数の症例経験ができるという側面の両者が評価され、卒後臨床研修評価認定(JCEP)に合格していましたが、このたび無事更新することができました。しかしながら、いくつかの改善事項(臨床病理カンファレンス、1週間以内の退院時要約作成、インシデントレポート、シミュレーター教育、6ヶ月毎の健診)も指摘され、より良い研修施設となるために真摯に対応をしています。当科では、1〜2ヶ月間ローテイトしてくれた初期研修医に、がん診療に必須である内科学の基本を教え、それを実践できるような基礎づくりをしていますが、今後は当院の内科学教室全体で更に連携して育んでいきたいと思います。
 医学部4〜6年生には、一般臨床医に必要な基礎的知識を反復し理解を求め、それをクリニカルクラークシップにいかせるようにしたいと思います。一般内科のほかにも、臨床腫瘍学について臓器横断的な基礎知識を理解し、説明できるように指導します。がんの診断、標準的な治療方針はもちろんのこと、がん患者さんの悩みを真摯に受け止め、問題点として整理し対応する能力をつけてもらいます。また、医学生としてセルフラーニングの習慣を身につけ、医師として生涯研鑽の礎を築けるようにします。当科は少ないスタッフではありますが、回診やカンファレンスでのプレゼンテーション、アセスメント及びプランニングをできるだけ効率よくするための工夫をしていかなければならないと考えています。まず身近なところでは、毎朝のプレゼンテーション後にスタッフから効果的な質問をするようにしたいと思います。
 研究の指導として、原著論文あるいは総説を教材に抄読会を週1回行い、そのテーマの内容の議論と批判ができるようにしています。基礎的研究を通して臨床腫瘍学を異なる角度からみる能力をつけてもらいます。とくに、副作用対策を含めがん薬物療法に長けた臨床腫瘍医になるために、作用機序などの基礎知識の理解を手助けします。日本臨床腫瘍学会のがん薬物療法専門医の取得に必要な知識の理解と実践、加えて臨床研究の論文作成を指導していきます。更には、日本緩和医療学会の専門医である山根弘路准教授を中心に、緩和に関する臨床研究にも力を注いでいきたいと思います。基礎研究では、実験補助員とともに科学研究費助成事業、AMED、私大基盤研究及びプロジェクト研究の結果を残していきます。総合医療センター研究センターでは動物実験ができませんでしたが、新病院では動物実験が可能となるので更なる人員を配置していきたいと考えています。
 〒701-0192 岡山県倉敷市松島577 川崎医科大学 TEL086-462-1111

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