講師 沖野哲也

 

院長写真

【略 歴】

1983年    山口大学理学部生物学科卒業(環境生物学 遠藤克彦助教授)
1983年    岡山大学大学院理学研究科入学(動物生理学 山口恒夫教授)
1985年    岡山大学大学院理学研究科修了
1985年    川崎医科大学寄生虫学教室 助手(初鹿 了教授)
1996年    川崎医科大学寄生虫学教室 講師
1997年    川崎医科大学大学院博士(医学)学位(乙)取得
1998年4月  川崎医科大学寄生虫学教室主任者代理
2003年10月  川崎医科大学微生物学教室 講師(大内正信教授)
2012年    川崎医科大学微生物学教室 講師(齊藤峰輝教授)

【研究内容】

マンソン孤虫症(sparganosis)の研究
マンソン裂頭条虫(Spirometra erinaceieuropaei)は、イヌ・ネコの小腸に寄生する条虫であり、幼虫がヒトに感染しマンソン孤虫症を引き起こします。生活環は、第1中間宿主がケンミジンコ、第2中間宿主が魚類を除く多くの脊椎動物(両生類・爬虫類・鳥類・ほ乳類)で、我が国に普通に生息しています。マンソン孤虫症は、世界に広く分布していますが、特にアジアでの報告が多く、我が国でも、現在までに約700例が報告されています。マンソン裂頭条虫には、2倍体と3倍体が存在し、3倍体は単為生殖を行うため、子孫は親と同じ遺伝子をもつクローンになります。そのことに着目し、実験室内で生活環を完成させ、3倍体クローン条虫株(Kawasaki triploid strain)の作製に成功しました。マンソン裂頭条虫の幼虫は、成長ホルモン様因子や免疫抑制因子などの生理活性物質を分泌し、実験的宿主であるマウスの代謝・免疫系に変化を引き起こします。3倍体クローン条虫株を用いて、宿主への影響を調べ、条虫由来の代謝制御因子を同定し機能的意義を明らかにすることを目標に研究を行っています。

【論 文】

1. Okino T, Ushirogawa H, Matoba K, Nishimatsu S, Saito M
Establishment of the complete life cycle of Spirometra (Cestoda: Diphyllobothriidae) in the laboratory using a newly isolated triploid clone.
Parasitology International. 2017 66(2): 116-118. http://dx.doi.org/10.1016/j.parint.2016.12.011

2. Okino T
Surface ultrastructure in developmental stages of Spirometra erinaceieuropaei(Rudolphi,1819) Mueller,1937(Cestoda, Pseudophyllidea).
Japanese Journal of Parasitology. 1996 45(2): 112-122

3. Okino T, Hatushika R
Ultrastructure studies on the papillae and the nonciliated sensory receptors of adult Spirometra erinacei (Cestoda, Pseudophyllidea).
Parasitology research. 1994 80(6): 454-458. doi:10.1007/BF00932690