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腰痛について
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腰痛症について
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腰痛症とは一般的に腰部に痛みがある状態を指す病名です。

腰痛症の範囲

腰部の範囲はそれぞれの国で異なりますが、このページでは肩甲骨の下から臀部あたりまでの痛みを腰痛症として説明したいと思います。
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腰痛症の分類
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腰痛症の分類には色々なものがありますが、原因を簡単に分類してみたいと思います。

  1. 腰の筋肉に炎症があり筋肉が痛む場合
    ・筋肉以外に異常はない場合
    ・脊椎(背骨)等に異常があり腰の筋肉に炎症が起こりやすくなっている場合

    腰の筋肉に炎症があり筋肉が痛む場合は、いわゆる一般的な腰痛症と考えて頂ければ結構です。腰をひねったり、無理な姿勢で重い物を持ったり、スポーツにより痛みが出る場合です。
    腰部に痛みが限局していることがほとんどですが、腰全体が痛い場合もあります。
    レントゲンを撮影し、脊椎に異常が無い場合は腰痛症と判断され、腰の筋肉の炎症が原因であると考えます。

    しかし、レントゲンで異常が指摘された場合は、それにより筋肉に炎症が起こりやすい状態であると判断します。
    大黒柱がゆがむと襖の開閉が悪くなるのと一緒ですが、具体的な病名として変形性脊椎症や骨粗鬆症、陳旧性圧迫骨折などが挙げられます。

    もちろん「腰痛症の分類2」の状態と症状が重なることも多く、脊椎の腫瘍なども鑑別しなくてはいけません。
    診察を行い、足に痛みがある場合は坐骨神経痛があると判断する材料になり、「腰痛症の分類3」に該当します。

  2. 脊椎に異常があり、骨自体が痛む場合

    新鮮 【 受傷したて 】 な脊椎圧迫骨折や脊椎の腫瘍・化膿、重度の骨粗鬆症などが挙げられます。
    発熱が認められる場合は化膿性脊椎炎が疑われます。
    このような状態ではMRI検査が有効で、必要に応じて造影剤を用いたMRI検査を行います。

  3. 脊椎や脊髄(腰の神経)に異常があり腰から足にかけて痛みが出る場合

    腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症などが挙げられます。
    坐骨神経痛が疑われる場合は、どこで神経が圧迫を受けているかを十分に評価 【 診察を行って確認 】 する必要があります。
    診察で大まかに圧迫部位を予想することは出来ますが、最終的にはMRIを撮影することが多いです。

  4. その他

    腎臓の病気(腎臓の炎症や尿管結石)、膵臓の病気(主に膵炎や膵臓癌)、大動脈の病気(主に動脈解離)等があります。
    このような疾患が疑われた場合は院内の専門の科に紹介をさせて頂きます。
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腰痛症の診察
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腰痛の診察は、上記「腰痛症の分類」1の状態か2もしくは3の状態かを評価する為に行います。

腰痛のイメージ

簡単には痛みの場所がどこにあるか?
下肢痛があるかないかを評価します。
また、レントゲンで脊椎に異常があるかないかを確認します。
必要に応じてCTやMRIを追加します。
骨粗鬆症を疑う場合は骨密度を測定します。

坐骨神経痛の評価は、下肢の運動障害と感覚障害を評価します。
自分で簡単に評価する方法として、足を手で触ってみて左右差があるかないかを確認し、感覚障害があるかないかを評価します。
筋力は大まかですが、つま先立ちやかかと歩行が出来るか否かで評価することが可能です。
また、片足で膝が90°くらい曲がるまで屈伸出来るかどうかで、太ももの筋力を評価することも出来ます。
転倒の危険性がありますので、手すりなどを持って行うことをお勧めします。
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腰痛症の検査方法
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  • 単純レントゲン
    腰の骨をレントゲンで評価します。通常は正面と側面の2方向を撮影し、状態を評価します。
    必要に応じて斜位(斜めからの撮影)や機能撮影(前屈みと後ろに反らした状態での撮影)を行います。
    斜位では腰椎分離症を評価することが可能で、機能撮影では腰椎の不安定性(主に辷り症)を評価します。

  • CT
    レントゲンで異常があり、もっと詳しく立体的に脊椎を評価したい場合や、脊椎に異常を疑うのに単純レントゲンでは異常がない場合にCTを撮影する場合があります。
    CTでは骨の状態を詳細に評価できます。また、硬膜の中に造影剤を注入し、その後にCTを撮影する検査もあります。
    この方法では脊柱管(脊髄の通る管)と神経の位置関係を把握することが可能です。

  • MRI
    MRIでは骨髄と軟部組織の評価が可能です。
    CTが硬い骨を評価することが出来るのに対して、MRIは柔らかい組織の評価に優れていると考えてください。
    MRIでは圧迫骨折が新しいものか古いものかを鑑別できたり、腫瘍の有無を確認したり、椎間板の変性やヘルニアを評価したり、神経(硬膜管)の圧迫を評価したりします。
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腰痛症の治療
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  1. 腰の筋肉に炎症があり筋肉が痛む場合
    ・筋肉以外に異常はない場合
    ・脊椎(背骨)等に異常があり腰の筋肉に炎症が起こりやすくなっている場合

    筋肉以外に異常が無い場合は、筋肉の炎症が治まるのを待ちます。待つ間、痛いのはストレスですので、痛みの強さに合わせて痛み止めや湿布を処方します。場合によっては痛みのある局部に注射を行うことがあります。

    脊椎等に異常があり腰の筋肉に炎症が起こりやすくなっている場合は、痛みの状況に応じて対処します。症状が常に強くなく、日常生活にあまり支障はないがたまに痛みが強い場合は、対処療法を行います。

    すなわち腰の炎症に対して治療を行います。
    しかし、痛みが強く日常生活が著しく障害され、原因をきちんと治療しないといけない場合はその治療を行います。

  2. 脊椎に異常があり、骨自体が痛む場合

    背骨を軽く叩き骨自体に響くような痛みを叩打痛と呼びます。
    先に述べたように、このような病態は脊椎圧迫骨折や脊椎の腫瘍・化膿、重度の骨粗鬆症などが原因となっていることが多いです。

    レントゲンで大まかに評価した後、MRIを撮影し精査を行います。また、必要に応じて採血を行い、総合的に評価します。
    原因疾患が確定し次第、それぞれの原因に応じて治療を開始しますが、疾患によっては検査と治療を同時に行う場合があります。

    新鮮な圧迫骨折は内服や坐薬を用いて除痛を行うとともに、入院して安静にして頂きます。オーダーメイドのコルセットを作成し、それが完成した後はコルセットを装着して離床が可能です。
    コルセットの期間は約3ヵ月です。
    経過によって圧迫が進行したり、まれに骨折が癒合せず、偽関節 【 骨が癒合しなくグラグラしてあたかもそこに関節があるように動く状態 】 に進展し、痛みが残る場合があります。そのような場合は追加の治療(必要に応じて手術)が必要です。

    骨粗鬆症の場合は、内服や注射で痛みを和らげるとともに骨を丈夫にするような治療を行います。

    化膿や腫瘍がある場合は状態によって治療の方法が異なりますので、割愛させて頂きます。

  3. 脊椎や脊髄(腰の神経)に異常があり腰から足にかけて痛みが出る場合

    腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症が代表疾患です。
    これは別に説明をします。
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