川崎医科大学 大植 祥弘
(平成24年度 受賞者)

点と縁

 平成18年から近畿大学より川崎医科大学に赴任し、平成20年に川崎医科大学大学院に入学しました。大学院で私に与えられたテーマは、肺腺癌に特異的な抗原であるXAGE-1bを標的としたがん免疫療法の開発です。病理学教室で定平吉都教授、森谷卓也教授のご指導のもと短期研修を行い、その後、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 免疫学教室の中山睿一教授のもとで2年間、がんワクチン療法の開発研究に従事してきました。研究をご指導いただいた中山教授は平成23年より岡山大学大学院を退官され、川崎医療福祉大学の教授にご就任されました。その後、当科の岡教授との共同研究を開始し、がんワクチン療法の臨床開発と研究を行う「免疫研究室」が併設される事となり、当研究室の立ち上げに携われたことは、自分にとって大変貴重な経験となりました。
 岡教授は常々、「人には予期や意図せぬ出会いが幾つかあり、それが貴重な出会いである」とおっしゃっておられますが、私が岡山の地で医学を学んでいる事には数々の不思議な縁があります。
 かのスティーブ・ジョブズ氏は「点と点を結ぶと、線になる」ことの重要性を伝えていましたが、私にとっては、「縁と縁を結ぶと、(志す)道になる」気がします。
 我々の研究が、実を結ぶのもここ数年の努力に懸かっています。少しずつですが、着実に前進しています。癌研究のみならず、感染症、アレルギーの分野とも共同研究を行い「呼吸器免疫研究室」の充実を図り、川崎医科大学呼吸器内科から世界に発信できるよう変貌を遂げたいと思っています。この度は平成24年度公益財団法人川崎医学・医療福祉学振興会教育研究助成を賜りたいへん光栄に存じます。この場を借りまして、関係者の皆様に深く感謝申し上げます。


[平成24年12月7日掲載]