川崎医科大学大学院生 福元和彦
(平成25年度 受賞者)

男性の味方、泌尿器科医を目指して

 この度は、平成25年度川崎医学・医療福祉学振興会助成を賜り、誠にありがとうございました。
 私は卒後6年目で今年大学院へ進学したばかりで研究もまだ進んでいない状況です。そのような状況でも研究助成を承認していただき心から選考委員の方々に御礼申し上げます。
 さて私の研究ですが、男性下部尿路症状患者に対するタダラフィルの効果−血管内皮機能の改善効果についての検討−であります。勃起障害の治療薬であるPDE-5阻害薬が全身の血管に与える効果を検討するものです。現在勃起障害は血管内皮障害の一部分としてとらえる概念が定着し全身検索の重要性が指摘されております。陰茎動脈の血管径は1-2mm程度であり冠動脈や総頸動脈と比較してかなり細く、動脈硬化による心血管系の障害を引き起こす以前に勃起障害を発生させるのではないかという仮説があります。PDE-5阻害薬であるタダラフィルは前立腺肥大症による下部尿路症状に対し平成23年に米国のFDAで承認され使用されており、現時点で日本では臨床試験が行われ来年にも保険収載される予定となっております。PDE-5阻害薬の作用機序として血管内皮障害を改善させるとの報告があり、もし血管内皮障害を改善するのであれば全身の血管にも影響を与え勃起障害の改善だけではなく全身に効果が出て心血管イベントの予防効果が期待できます。勃起機能の改善は男性の活力を向上させアンチエイジングとしての効果も非常に期待できます。
 勃起障害の治療薬が保険適応になり、その薬がアンチエイジングに効果があることが証明できれば男性の未来は明るい!男性の味方となれる泌尿器科医を目指し日々研究に取り組んでいければと考えております。


[平成25年12月19日掲載]