川崎医科大学 大槻 剛巳
(平成26年度 受賞者)

第84回 日本衛生学会での市民公開企画について

 平成26年度の「地域連携・交流助成事業」分野で,ご支援をいただました川崎医科大学衛生学の大槻剛巳です。今回は,私が会長を務め平成26年5月25〜27日に岡山コンベンションセンターにて開催いたしました第84回日本衛生学会学術総会の中での,地域交流事業,日本学術会議・日本衛生学会合同公開シンポジウム(市民公開)「東京電力福島第一原子力発電所事故による放射線被ばくと健康管理」ならびに,同じく市民公開といたしました「対談 村上龍×大槻剛巳:衛生学と,コミュニティ」のオリジナルビデオを会期中エンドレスで放映と,そのシナリオ小冊子の無料配布を対象としていただきました。
 公開シンポジウムは,会期中の日曜日の夕方実施し,「水産物の放射能汚染状況」,「染色体解析による福島県浪江町被災住民の初期被ばく検査」,「福島県民の健康状態」ならびに「リスク・コミュニケーションをめぐる現状と課題」について,4名のシンポジストの方にご発表いただきました。岡山県は3.11以降,福島県から移住された方が多い自治体としても知られておりますが,当日もそういった方々をはじめ,神戸などから入場していただいた方もあり,多くの参加者の皆様にお集まりいただけました。さらに,質疑応答も活発に行われ,座長を務めていただいた先生からも「岡山県は意識が高い」との感想を頂戴しました。加えて,この様子は山陽新聞でも紹介していただきました,更に福島民友新聞社の取材もあり,学術総会での他の原発事故に関連するシンポジウムや一般演題の取材とともに5月27日から3日間連続で記事が掲載されました。大槻の知己の方で参加された方からも意義深いシンポジウムであったとのお声も頂戴しました。
 さらには,作家・村上龍氏と私の対談のオリジナルビデオは,村上氏から「コミュニティ」というキーワードを提案していただき,この問題を多彩な観点から40分余りも対談した内容を紹介する映像となり,さらに撮影前のシナリオを小冊子として無料配布することもできました。やはり観てくださった知人より「村上氏はTVの画面と一緒」,「内容も興味深いものだった」,「しゃべりと声質は大槻の方が聞き取りやすかった(これは蛇足でしょうか?)」などの感想も頂戴しました。
 このように貴財団の助成により学術総会の中での市民公開企画について,好評を以て終えることが適いましたこと,本当に感謝しております。


[平成26年12月4日掲載]