川崎医科大学附属病院 通山 薫
(平成27年度 受賞者)

GCP教育講演会

 この度、GCP教育講演会を開催するにあたりまして、平成27年度川崎医学・医療福祉学振興会、地域連携・交流助成を賜りましたこと、心より感謝申し上げます。
 治験は、「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令(以下、GCP省令)」と「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」に従って実施することが求められており、さらにGCP省令には、治験に関わる者(特に治験責任医師・分担医師・薬剤師)は、治験に対する素養を持ち、GCP省令を熟知、遵守しなければならないことが義務付けられています。その中でも特に、治験責任医師に対する教育・研修の必要性がますます求められてきていることを受け、今年度、治験について川崎学園初となる教育研修会であるGCP教育講演会を開催することにしました。
 平成27年8月5日に川崎医科大学校舎棟7階の大講義室他4教室において、講師に岡山大学病院新医療研究開発センターの平松信祥教授をお招きして、「治験とは?−治験に係る者の心構え−」の演題で講演していただきました。
 講演の内容としては、新薬開発の流れ、治験で守らなければならない原則、GCPの生い立ちと成り立ちという基本的なことから、治験に関わる者に求められる責務と業務の詳細、企業治験・医師主導治験の違い、安全性情報提供の流れなどの実務的なことまで、わかりやすく説明していただきました。
 参加者は、医師、看護師、薬剤師、診療放射線技師、臨床検査技師、治験審査委員会委員、および外部の方も含め総勢340名でした。中には治験に深く関わったことがない方もおられましたが、講演後に提出していただいたアンケートの「治験を実施する上で、一番大切だと思うことをお答えください」という設問に対し、平松講師が講演中に強調されていた「被験者さんの人権保護と安全性の確保」、「倫理性」という回答が非常に多くみられました。講演会の開催が治験に対する意識の向上に繋がったことを確信しました。
 川崎学園内の受講者には後日、治験に携わることができる証として受講証を発行し、今後治験に関わる責任医師・分担医師・協力者にはこの受講証の提出を必須とさせていただきます。受講していない方にも本講演会のDVDを貸し出しており、視聴後にアンケートを提出していただければ、その都度受講証を発行します。
 川崎学園をはじめとする岡山県内の治験に携わるすべての者の意識が深まり、実施される治験の質の向上に繋がることを願って、今後も教育研修を継続して参りたいと思います。この度はそのさきがけとなる本講演会に助成いただき、改めて御礼申し上げます。

[平成27年11月1日掲載]