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第134回日本医学放射線学会 中国・四国地方会 学会報告記 伊藤

 第134回日本医学放射線学会 中国・四国地方会に参加させて頂いたので、ご報告致します。




 本学会は2021年6月25日(金)・6月26日(土)の2日間、山口市産業交流拠点施設KDDI維新ホールとWebでのライブ配信によるハイブリッド開催にて行われました。2020年は、多くの医療従事者が集まる学会が中止や延期に追い込まれました。まだ新型コロナウイルスの収束が見通せない中で、多人数が集まる学会は、依然として厳しい環境にあります。しかしそれは、貴重な症例発表の場や画像診断の知識を深める機会を失うことでもあります。新型コロナウイルス(COVID-19)が感染を広げている中、3密を避けるという基本防止策が求められました。そのため、本学会は感染リスクを軽減させるための工夫が多く施されていました。具体的には、演者・参加者ともにweb参加の推奨、現地参加の上限設定、発表者席のアクリル板の設置などで、新しい学会様式を経験することができました。

 今回の学会は自分が医局員となってから初めての学会でした。演者としての症例発表、また参加者として他の演題を聞くことができ、大変有意義な時間となりました。教育セミナーや一般演題の中で、研修医・若手セッションも設けられており、入局して日が浅い私でも、多くの知識を得ることができたと思います。
 私は「膀胱の炎症性筋線維芽細胞性腫瘍の一例」という演題で発表させて頂きました。スライド作成や文献的考察など、一つの疾患に対して、真剣に向き合うことができたと思います。私が発表した泌尿器科領域は、他の領域と比べて、診断に関わる画像検査が多数あり、検査法自体も複雑なことが多いです。造影CTのみで診断できることは少なく、造影MRIなど複数の検査法を活用して、病巣の特徴を推測し、鑑別診断を絞る必要があります。病変が存在する膀胱の解剖学的知識から、各シークエンスでの信号強度の違い、そしてその信号強度はどのような組織像を反映しているのか、発表準備をするなかで多くの疑問点が挙がりました。そんな画像所見の理解のため、画像と病理の対比が疾患をイメージする大きな手助けとなりました。そして画像診断の根拠となる画像所見が病理のいかなる特徴を反映したものなのか理解し、それを分かりやすく説明することで、その疾患を知らない方に、より具体的にイメージして頂けることと思います。常に両者の理解に努めることを大切にし、今後の症例発表に活かせればと思います。

 最後になりましたが、今回このような機会を与えてくださった玉田教授をはじめ医局の先生方に深く感謝申し上げます。


 

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