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大学院(放射線画像診断学)授業科目の概要

形態画像診断学

単純X線像やCT、MRIなどの断層画像における撮像の基礎と画像の成り立ちを理解したうえで、各疾患における特徴的形態的画像所見を修得し、病理所見と対比して、その病態との関連性を学ぶ。過去6年間の臨床画像はPACS内に電子保存されており、常時、閲覧・参照することができる。また撮像法や疾患ごとのデータベース化が容易で、これをもとにして効率的で自発的な学習・研究が可能であり、指導教員との議論を交えて理解の深化を図る。

血流画像診断学

造影剤を用いた高速イメージング画像法やIVR手技による血流動態の定性・定量的画像解析について学ぶ。血流解析に基づく診断は、病理診断による組織の形態診断では得にくい情報をもたらすことができる。IVRを用いた血流解析では造影剤を使用することにより、目的とした血管の血流動態を直接評価できる利点があり、指導教員とともにhands-onでの研修を行う。またMRIでは非造影の血流解析も可能となっており、生理的状態下での血流動態を評価できる利点があり、ワークステーションを用いた解析法を学ぶ。

機能・代謝画像診断学

MRスペクトロスコピーや動的画像解析など、生体の機能・代謝について画像の立場からアプローチする方法を学び、形態診断学の域を超えた機能・代謝画像診断法を習得する。具体的な手法としては、肝細胞特異性MRI造影剤を用いた肝細胞性結節の分化度や悪性度の診断・びまん性肝疾患における肝機能の重症度評価・胆汁排泄機能の評価、あるいはMRIや超音波を用いた組織の硬度評価、組織の酸素飽和度を画像化することで組織の酸素消費やガス交換など評価を行う。これらについて指導教員とともに手技の確立と解析を行っていく。

IVRと画像診断学実習及び実験

(概要)

各種画像診断の実際と、放射線診断技術の治療的応用(IVR)について実習し、低侵襲的な検査の読影と集学的治療の役割を習熟する。実験ではIVR手技を用いたモデル動物を作成して、実験計画立案、実験手法、データ解析、論文作成の実際を学ぶ。

(伊東克能)

肝疾患モデルにおける肝血流動態変化や造影パターンの解折方法についての研究指導を行う。

(玉田勉)

前立腺疾患のMRI診断について基礎実験および臨床例の解析について研究指導を行う。

(山本 亮)

IVR手技を用いた血流動態の解析や血管内治療の方法について、病態モデルや臨床例での実地での指導を行う。

肝特異性造影MRI診断学

肝特異性MR造影剤の原理や基礎知識を習得し、肝特異性造影剤を用いたMRI診断の臨床的有用性とその限界について学ぶ。まず肝特異性MR造影剤とはどういうものか、その組成や造影機序などについて、過去の文献や実験結果をもとに学習する。その上で、実際にあきらかにすべき病態や疾患を指導教員とともに決定し、画像データを蓄積する。定期的なグループディスカッションを行い、問題点を再検討しながら、最終的に研究成果をまとめ上げていく。

肝微小循環の画像解析

動脈・門脈から供血され、肝静脈から流出していく肝血流の微小循環について画像診断による解析法を学ぶ。微小循環のイメージングのため、高解像度撮像が必要であり、そのための手技・手法を習得する。得られた画像について、担当大学院生は関連する論文とあわせて定期的にレポートを作成し、指導教員の前で発表する。画像から考えられる病態の変化と病理との対比も重要であるため、病理学的な検討も同様に加え、病理医との連携も十分にとるようにする。

泌尿生殖器の最新画像診断学

泌尿生殖器の最新の画像診断について血流や機能、代謝を含めて習得する。前立腺領域では機能血流MRイメージングにより多角的な診断が可能であることから、これらの手技・手法をさらに発展させるべく、工夫を加える。臨床例においては泌尿器科との連携も緊密に行われていることから、組織診断との対比や臨床的に問題となっている部分を洗い出して、それらを解決するための工夫を図る。産科婦人科領域では不妊関連の画像診断についての研究を行う。

放射光を用いた超微細血管造影診断学

大型放射光施設(SPring-8)での放射光を用いた生体の超微細血管造影手技について、その実際を学び、撮像された超微細血管造影像の解析を行う。関連分野の最新ジャーナルに掲載された論文を中心教材に用いて、これまでの研究内容について大学院生が簡単なレポートにまとめて発表解説する。そのうえで、今回の実験結果と関連づけて超微細血管造影像の解析を行う。それに対して指導教員を含めて大学院生とともに議論し、新たな研究テーマの進展に生かしていく。

マイクロCTを用いた3次元微細血管構築形態診断学

大型放射光施設(SPring-8)において、放射光を用いて撮像された生体のマイクロCT画像から、動脈、静脈の3次元微細血管構築を解析し、動静脈の相互関係の評価を行う。マイクロCTは撮像・解析に熟練を要するため、基本的な取り扱いから解析方法について、過去に撮像された画像データを用いて、指導教員とともにシミュレーションを行う。その後、実際の病態モデルで得られた画像データを各大学院生が解析を行い、3次元微細血管構築の変化を検討する。


 

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