ヒブ(Hib)ワクチン


ヒブ(Hib)感染症ってどんな病気?

ヒブ感染症は、インフルエンザ菌b型(*)という細菌が鼻やのどから体に侵入して起こる病気で、細菌性髄膜炎や急性喉頭蓋炎(こうとうがいえん)など重症な感染症を引き起こすことがあります。細菌性髄膜炎にかかると約5%が死亡し、約20%が後遺症を残します。ワクチンが無い頃、わが国では毎年1000人ほど発症し、そのうち約60%はヒブが原因でしたが、2008年にワクチンが導入されて以来、患者数は激減しています。

(*)ヘモフィルス・インフルエンザ菌b型(Haemophilus influenzae type b)の頭文字をとって、ヒブ(Hib)と呼んでいます。冬に流行するインフルエンザウイルスとは異なります。

接種方法

定期接種の対象

初回接種:生後2か月から60か月まで(5歳になる前日まで)

追加接種:生後60か月まで(5歳になる前日まで)

標準的な接種期間

初回接種:生後2か月から7か月まで

追加接種:初回接種(3回)終了後、7か月から13か月あけて1回

接種回数と間隔(生後2か月から6か月)

初回接種:20日から56日あけて3回

追加接種:初回接種終了後、7か月以上あけて1回

※接種開始が遅れた場合

接種回数と間隔(生後7か月から11か月)

初回接種 20日から56日あけて2回

追加接種:初回接種終了後、7か月以上あけて1回

接種回数(生後12か月から60か月) ※5歳になる前日まで

1回

ヒブワクチンの副反応

接種部位の発赤、腫れ、痛みなどがみられることがあります。まれに熱が出ることもあります。

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小児用肺炎球菌ワクチン(13価肺炎球菌結合型ワクチン)


肺炎球菌感染症ってどんな病気?

肺炎球菌感染症は、肺炎球菌という細菌が鼻やのどから体に侵入して起こる病気で、細菌性髄膜炎、敗血症、肺炎、気管支炎、中耳炎、副鼻腔炎などのさまざまな感染症を引き起こします。ワクチンが無かった頃、細菌性髄膜炎の約60%はヒブ、約20%は肺炎球菌が原因でした。そして、肺炎球菌による髄膜炎の方が死亡や後遺症を残す割合が高いと言われています。したがって、肺炎球菌とヒブワクチンの両方をなるべく早く接種することが大切です。

肺炎球菌には90種類以上のタイプがあります。このワクチンは、子どもの重症感染症で頻度の高い13種類を予防するワクチンです(2014年6月に65歳以上にも使用可能となりました)。高齢者用肺炎球菌ワクチン(23価肺炎球菌莢膜多糖体ワクチン)とはワクチンの成分や効果が異なります。

接種方法

定期接種の対象

初回接種:生後2か月から60か月まで(5歳になる前日まで)

追加接種:生後60か月まで(5歳になる前日まで)

標準的な接種期間

初回接種:生後2か月から7か月まで

追加接種:生後12か月から15か月まで(1歳になった日から15か月になる前日まで)

接種回数と間隔(開始:生後2か月から6か月)

初回接種:27日以上あけて3回

追加接種:初回接種(3回)終了後、60日以上あけて1回(ただし1歳になる前日以降)

※接種開始が遅れた場合

接種回数と間隔(開始:生後7か月から11か月)

初回接種:27日以上あけて2回

追加接種:初回接種(2回)終了後、60日以上あけて1回(ただし1歳になる前日以降)

接種回数と間隔(開始:生後12か月から24か月) ※1歳になった日から2歳になる前日まで

60日以上あけて2回

接種回数(開始:生後24か月から60か月) ※2歳になった日から5歳になる前日まで

1回

小児用肺炎球菌ワクチンの副反応

接種部位の発赤、腫れ、痛みなどがみられることがあります。時に熱が出ることもあります。

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高齢者用肺炎球菌ワクチン(23価肺炎球菌莢膜多糖体ワクチン)


定期接種(B類疾病)の対象

①65歳以上

②60~64歳で持病(心臓、腎臓、呼吸器の病気やヒト免疫不全ウイルスにより日常生活が
 極度に制限されている)がある者

任意接種の対象

2歳以上で肺炎球菌により重症化する危険が高い者

接種回数

1回

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B型肝炎ワクチン


B型肝炎ってどんな病気?

B型肝炎は、針刺し事故や性行為など、血液や体液を介してB型肝炎ウイルスが感染しておこる病気で、B型肝炎ウイルスをもつ母から生まれた赤ちゃんに感染する場合もあります(母子感染)。途上国では、医療機関における器具の消毒、輸血血液の安全性などが徹底されてないところも多いため、海外渡航の場合は特に注意が必要です。発症すると、急性肝炎や死亡率の高い劇症肝炎を起こしたり、持続感染(キャリア)して肝硬変や肝臓がんにいたることがあります。

わが国では、母子感染予防対策のほか、主に医療従事者や海外渡航者などのハイリスク者に任意接種としてワクチンが接種されてきました。一方、WHOおよびユニセフは、1992年にすべての乳児を対象としたB型肝炎ワクチンの接種を推奨し、多くの国では定期接種として行われています。わが国でもようやく2016年10月1日から定期接種になりました。

接種方法

対象

全年齢
定期接種:平成28年4月1日以後に生まれた、生後2か月から1歳まで(1歳になる前日まで)。ただし、家族内感染(母子感染を除く)のリスクが高い者は、生後2か月未満での接種も可能

標準的な接種期間

生後2か月から9か月まで

接種回数と間隔

初回接種:27日以上(4週間後の同じ曜日から可)あけて2回

追加接種:1回目の接種から139日以上(20週間後の同じ曜日から可)あけて1回

※B型肝炎ウイルス母子感染の予防

生後12時間以内に1回(免疫グロブリンを併用)、さらに1か月後、6か月後に2回

B型肝炎ウイルス母子感染予防のための新しい指針

※B型肝炎ウイルスに汚染された血液に曝露された場合の予防

事故発生から7日以内に1回(できるだけ早期の接種が望ましい)、さらに1か月、3~6か月後に2回

B型肝炎ワクチンの副反応

接種部位の発赤、腫れ、痛みなどがみられることがあります。

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DPT-IPV(4種混合)ワクチン


DPT-IPVワクチンはどんな病気を予防するの?

ジフテリア(D)

ジフテリアは、せきなどを介してジフテリア菌が感染して起こる病気です。感染すると高熱、のどの痛み、犬が吠えるようなせき、おう吐などが起こります。発病後2~3週間して、菌の出す毒素により重症になることもあります。わが国では、1940年代に10万人近いジフテリア患者と約1万人の死亡例が報告されていましたが、定期接種が開始されてから激減し、2000年以降は1例も報告されていません。しかし、一部の国で発生している以上、わが国に持ち込ませないためにもワクチンの接種が必要です。

百日咳(P)

百日咳は、せきなどを介して百日咳菌が感染して起こる病気です。カゼのような症状で始まり、せきがひどくなり、連続的にせき込むようになります。せきのあと急に息を吸い込むので、笛を吹くような音が出るのが特徴です。乳幼児の場合は、せきで呼吸困難になることが多く、けいれんが起こることもあります。また、肺炎や脳炎などの重い症状を併発することがあります。最近、大人の間で百日咳が流行していますので、確実に接種しておくことが大切です。

破傷風(T)

破傷風は、土の中に潜んでいる破傷風菌が傷口に侵入して起こる感染症です。気づかない程度の軽い傷のこともあります。菌の出す毒素のため、けいれんや口が開かないなどの症状が起こり、その後の処置が遅れると生命に関わります。破傷風菌は日本そして世界中どこにでもいますが、予防接種で免疫をつけておけば安心です。わが国では年間100人前後が破傷風にかかっていますが、定期接種が開始された1968(昭和43)年よりも以前に生まれた方がほとんどです。破傷風のみのワクチン接種も可能です。

ポリオ(IPV)

ポリオは、便などを介してポリオウイルスが感染して起こる病気で、「小児マヒ」とも呼ばれています。ほとんどは症状が出ませんが、時にウイルスが血液の流れにのって脳や脊髄へ感染し、手足のマヒや呼吸が止まることがあります。

わが国では、1950年代まで数千人のポリオ患者が発生していましたが、その後口から飲む生ワクチン(OPV)により日本からポリオが消えました。しかし、約100万回接種に1回の割合で、生ワクチンによるポリオを発症することが問題となり、2012年9月に注射の不活化ポリオワクチン(IPV)、11月にDPTワクチンと一緒になったDPT-IPV(4種混合)ワクチンが導入され、生ワクチンにとって代わりました。日本では30年以上ポリオの発生はありませんが、一部の国で流行している以上、万が一に備えてワクチンを接種し続ける必要があります。現在ポリオが残っている国は、パキスタン、アフガニスタン、ナイジェリアですが、近隣国や遠く離れた国へも流行が飛び火することがあります。

接種方法

DPT-IPV(ジフテリア・百日咳・破傷風・不活化ポリオ)

定期接種の対象

初回接種:生後3か月から90か月まで(7歳6か月になる前日まで)

追加接種:生後90か月まで(7歳6か月になる前日まで)

標準的な接種期間

初回接種:生後3か月から12か月まで

追加接種:初回接種(3回)終了後、12か月から18か月を経過して

接種回数と間隔

初回接種:20日以上あけて3回

追加接種:初回接種(3回)終了後、6か月以上あけて1回

DT(ジフテリア・破傷風):2期

定期接種の対象

11歳以上13歳未満(11歳になる前日から13歳になる前日まで)

標準的な接種期間

11歳

破傷風トキソイド

対象

全年齢

接種回数と間隔

初回接種:3~8週間あけて2回

追加接種:初回接種(2回)終了後、6か月以上あけて1回(標準として12~18か月までの間)

DPT-IPVワクチンの副反応

接種部位の発赤、腫れ、痛みなどがみられることがあります。時に熱が出ることもあります。

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結核(BCG)ワクチン


結核ってどんな病気?

結核は、せきを介して結核菌が感染して起こる病気で、一般的には肺に発症する肺結核が知られています。伝染力は強く、結核を発症しているヒトと同じ部屋にいるだけで感染します(空気感染)。日本では以前に比べてずいぶん減ってきましたが、現在でも大人を中心に多くの患者が発生しています。

特に抵抗力の低い乳幼児が感染すると、粟粒結核や結核性髄膜炎などを発症し、重い後遺症を残すことがあります。乳幼児が病気となる場合の感染源は、多くの場合家族など周囲の大人です。

予防は、結核菌を弱めた生ワクチン(BCG)を接種します。BCGにより粟粒結核や結核性髄膜炎に対する予防効果があることが報告されています。

接種方法

定期接種の対象

1歳に達するまで(1歳になる前日まで)

標準的な接種期間

生後5か月から8か月まで(生後7か月の終わりまで)

接種回数

1回

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MR(麻しん・風しん混合)ワクチン


MRワクチンはどんな病気を予防するの?

麻疹(M)

麻疹は、せきなどを介して麻疹ウイルスが感染して起こる病気で、はしかとも呼ばれています。伝染力はきわめて強く、麻疹を発症しているヒトと同じ部屋にいるだけで感染します(空気感染)。主な症状は、発熱、せき、鼻水、めやに、発疹などです。また、肺炎や脳炎などの重い合併症を引き起こすことがあり、麻疹患者の1万人に1人が亡くなるとも言われています。最近、海外で感染して帰国後に発症する例が多くみられています。

予防は、麻疹ウイルスを弱めた生ワクチン(麻しんワクチンまたは麻しん・風しん混合ワクチン)を接種します。合計2回の予防接種で確実に予防しましょう。

風疹(R)

風疹は、せきなどを介して風疹ウイルスが感染して起こる病気です。主な症状は、発熱、発疹、リンパ腺の腫れなどです。発熱も発疹も2~3日で治ることから「3日はしか」とも呼ばれています。ただし、年長児や大人の場合は重症になることがありますが、特に妊婦さんがかかると難聴・白内障・心臓病などを伴う「先天性風疹症候群」の赤ちゃんが生まれることがあります。2012~2013年にわが国で風疹が大流行し、2013年には14,357人の風疹患者と32人の先天性風疹症候群の患者が報告されました。

予防は、風疹ウイルスを弱めた生ワクチン(風しんワクチンまたは麻しん・風しん混合ワクチン)を合計2回接種します。風疹にかかったことがない方、風疹の抗体検査で免疫が低い方、風疹ワクチン接種が1回以下の方は、ご自身と周りの大切な方を守るために接種をおすすめします。

接種方法

定期接種の対象

1期:生後12か月から24か月まで(2歳になる前日まで)

2期:5歳以上7歳未満で、小学校入学1年前の3月31日から入学直前の3月31日まで

MRワクチンの副反応

接種後1週間くらいの頃、約20%の人に発熱、発疹といった軽い麻疹に似た症状が出ますが、通常1~2日で治ります。まれに、熱を伴ったけいれんや脳炎(100万人に1人)が起きることがあります。

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水痘(すいとう)ワクチン


水痘ってどんな病気?

水痘は、せきや接触などを介して水痘-帯状疱疹(たいじょうほうしん)ウイルスが感染して起こる病気で、「みずぼうそう」とも呼ばれています。伝染力は強く、水痘を発症しているヒトと同じ部屋にいるだけで感染します(空気感染)。初めての感染では全身にみずぶくれの発疹が出ます。その後、病気が治った後もウイルスが体内に潜伏し、何かのきっかけで再活動すると、皮膚に強い痛みを伴う帯状疱疹となって現れます。わが国では年間100万人が水痘を発症、約4,000人が入院し、20人程度が死亡すると推定されています。大人や免疫力が低い方、妊婦さんとその生まれた赤ちゃんに重い合併症を引き起こすことがあります。このような背景で、2014年10月に水痘ワクチン(生ワクチン)が定期接種となりました。また、2016年3月には、50歳以上の者(ただし、病気や治療で免疫機能に異常がある者を除く)に対して、帯状疱疹予防の目的での任意接種も可能となりました。

接種方法

定期接種の対象

生後12か月から36か月(3歳になる前日まで)

標準的な接種期間

生後12か月から15か月

接種回数と間隔

3か月以上あけて2回(標準的には6か月から12か月あける)

水痘ワクチンの副反応

健康なお子さんの場合、副反応はほとんどありません。約20%は後に軽い水痘にかかることがありますが、ごく軽い症状で済むことが多いです。

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日本脳炎ワクチン


日本脳炎ってどんな病気?

日本脳炎は、ブタの体内で増えた日本脳炎ウイルスが、蚊によってヒトに運ばれて起こる感染症です。多くは症状が出ないか軽く済みますが、高熱や頭痛、おう吐、けいれん、意識障害などの症状を伴う急性脳炎になると、約50%に後遺症が残り、約15%が死亡する重い病気です。周囲に病気の人はいないように見えても、蚊が多い地域の多くのブタは日本脳炎にかかっています。また、東・東南アジアなどの流行地に出かける場合にも接種をおすすめします。

接種方法

定期接種の対象

1期初回:生後6か月から90か月(7歳6か月になる前日まで)

1期追加:生後6か月から90か月(7歳6か月になる前日まで)

2期:9歳以上13歳未満

標準的な接種期間

1期初回:3歳

1期追加:4歳

2期:9歳

接種回数と間隔

1期初回:6日以上あけて(標準的には6日から28日あけて)2回

1期追加:初回接種(2回)終了後6か月以上(標準的にはおおむね1年)あけて1回

2期:1回

※2005から2009年に日本脳炎ワクチンの接種が差し控えられた時期がありました。その間に接種の機会を逃した方(1995年4月2日から2007年4月1日生まれの方、および2007年4月2日から2009年10月1日生まれの方)は接種できる特例措置があります。くわしくはかかりつけ医または各自治体にお尋ねください。

日本脳炎ワクチンの副反応

接種部位の発赤、腫れ、痛みなどがみられることがあります。まれに熱が出ることもあります。

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ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン


ヒトパピローマウイルス感染症ってどんな病気?

ヒトパピローマウイルス感染症は、性行為や皮膚への接触などによってヒトパピローマウイルスが感染して子宮頸がん(*1)や尖圭コンジローマ(*2)などが起こる病気です。年間約1万人が子宮頸がんを発症し、約3,500人が死亡しています。

予防は、性行為開始前にHPVワクチン(不活化ワクチン)の接種を開始するとよいでしょう。前がん状態を減らすことがわかっており、子宮頸がんになりにくいことが推測されています。また、20歳以上の女性は子宮がん検診を定期的に受けることも大切です。

 (*1)子宮の入り口(頸部)にできるがん

 (*2)男女の陰部にできる良性のイボ

接種方法

対象

サーバリックス®:10歳以上の女性

ガーダシル®:9歳以上の女性

※定期接種の期間は、12歳になる学年の4月1日から16歳になる学年の3月31日まで

標準的な接種期間

13歳になる学年の4月1日から翌年3月31日まで

接種回数と間隔

サーバリックス®:1か月以上あけて2回、1回目から5か月以上かつ2回目から2か月半以上あけて3回目を接種(通常は0、1、6か月時に合計3回接種)

ガーダシル®:1か月以上あけて2回、2回目から3か月以上あけて3回目を接種(通常は0、2、6か月時に合計3回接種)

ヒトパピローマウイルスワクチンの副反応

接種部位の発赤、腫れ、痛みなどがみられることがあります。まれに、注射への恐怖や痛みにより、気持ち悪くなったり気が遠くなってしまうことがあります。

※2013年4月に定期接種となりましたが、接種後に全身の痛みなどの症状が複数報告されました。ワクチンの安全性を評価するため、同年6月に「接種の積極的な勧奨」を一時中止し、調査を行っています(2016年10月現在)。

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インフルエンザワクチン


インフルエンザってどんな病気?

インフルエンザは、せきや接触などを介してインフルエンザウイルスが感染して起こる病気です。主な症状は、高熱、せき、頭痛や筋肉痛などですが、肺炎、脳症、心筋炎などの重い合併症を引き起こすことがあります。

数十年にわたってAソ連型(H1N1)、A香港型(H3N2)、B型のうちひとつあるいは複数のウイルスのシーズン流行がみられていましたが、2009年にはA(H1N1)pdm09という新しいパンデミックウイルスが出現しました。ウイルスは毎年少しずつ変異し、時に大流行を引き起こします。また、鳥インフルエンザの変異による新型インフルエンザの出現が警戒されています。

予防は、インフルエンザワクチン(不活化ワクチン)を接種します。インフルエンザの流行が始まる12月までに接種を終えておくとよいでしょう。

接種方法

定期接種(B類疾病)の対象

①65歳以上

②60~64歳で持病(心臓、腎臓、呼吸器の病気やヒト免疫不全ウイルスにより日常生活が極度に制限されている)がある者

任意接種の対象

生後6か月以上で上記①②以外の者(※ただし北里第一三共ワクチン社の製剤は1歳以上が適応)

接種回数と間隔

13歳未満:2~4週間あけて2回(4週間が望ましい)

13歳以上:1回 または1~4週間あけて2回(4週間が望ましい)

インフルエンザワクチンの副反応

接種部位の発赤、腫れ、痛みなどがみられることがあり、まれに熱が出ることもあります。ごくまれにショック、アナフィラキシー、けいれん、ギラン・バレー症候群、急性散在性脳脊髄炎などの重い副反応がみられることがあります。ワクチンには微量の鶏卵成分が含まれているため、卵アレルギーのある方で接種を希望される場合はご相談ください。

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おたふくかぜワクチン


おたふくかぜってどんな病気?

おたふくかぜは、せきや接触などを介してムンプスウイルスが感染して起こる病気で、「ムンプス」「流行性耳下腺炎」とも呼ばれています。主な症状は、発熱、唾液腺(アゴ)の痛み・腫れなどですが、髄膜炎、難聴、精巣・卵巣炎などの重い合併症を引き起こすことがあります。

予防は、ムンプスウイルスを弱めた生ワクチンを合計1~2回接種します。

接種方法

対象

生後12か月以降(24~60か月の間に接種することが望ましい)

接種回数と間隔

1回、または4週間以上あけて2回

おたふくかぜワクチンの副反応

2,000~3,000人に1人、接種後に髄膜炎がみられることがあります。しかし、おたふくかぜにかかった場合の合併症としての髄膜炎は10~100人に1人起こります。

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ロタウイルスワクチン


ロタウイルス胃腸炎ってどんな病気?

ロタウイルス胃腸炎は、便などを介してロタウイルスが感染して起こる病気です。2~5月の時期に、乳幼児(とくに生後6か月~2歳)に多くみられます。主な症状は、発熱、嘔吐、下痢などですが、時に脱水やけいれん、脳炎・脳症などの重い合併症を引き起こすことがあります。

予防は、ロタウイルスを弱めた生ワクチンを口から接種します。ふだんからの手洗いや適切な便の処理も大切です。

接種方法

対象

ロタリックス®:生後6週~24週未満

ロタテック®:生後6週~32週未満

接種回数と間隔

ロタリックス®:生後6週以降に1回目、4週間以上あけて合計2回服用(生後24週までに完了)

ロタテック®:生後6週以降に1回目、4週間以上あけて合計3回服用(生後32週までに完了)

※1回目の接種は、生後14週6日までに行うことが推奨されています。
法定の予防接種ではないため、無料で受けられる期間はありませんが、自治体によっては接種費用の補助をしているところもあります。

ロタウイルスワクチンの副反応

海外では、ロタウイルスワクチンと腸重積症(腸のトラブルで治療が必要な病気)の関連が示唆されています。

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A型肝炎ワクチン


A型肝炎ってどんな病気?

A型肝炎は、汚染された飲食物を介してA型肝炎ウイルスが感染して起こる病気で、アジア、アフリカ、中南米などに広く存在します。主な症状は、発熱や黄疸などで、1か月以上の入院が必要となる場合があります。

予防は、飲食物をよく加熱して摂取することが大切です。しかし完全な予防は難しいため、途上国に渡航する人はA型肝炎ワクチン(不活化ワクチン)の接種をおすすめします。2回接種するとほとんどの方に予防に必要な抗体ができ、さらに6か月以上経過してからもう1回接種すると、長期間にわたって予防効果が持続します。

接種方法

対象

全年齢(通常は1歳以上)

接種回数と間隔

2~4週間あけて2回、さらに初回接種から24週間以上あけて1回

A型肝炎ワクチンの副反応

接種部位の発赤、腫れ、痛みなどがみられることがあります。

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狂犬病ワクチン


狂犬病ってどんな病気?

狂犬病は、狂犬病を発病したイヌやキツネ、コウモリなどのほ乳類に咬まれることで狂犬病ウイルスが感染して起こる病気です。発病するとけいれんや意識障害などを起こし、ほぼ100%が死亡します。日本では輸入例を除き狂犬病の報告は50年以上ありませんが 、世界中では年間5万人以上が犠牲になっています。

狂犬病の危険が高い国でほ乳類に咬まれた場合は、傷口をよく洗って消毒し、ただちに医療機関を受診して狂犬病ワクチンや抗狂犬病免疫グロブリン(*)の注射で予防します(曝露後の発病予防)。特に、長期滞在者、研究者など動物と接触する機会の多い者、すぐに医療機関にアクセスできない者などは、咬まれた後の接種回数が少なくて済み、より確実な免疫が得られるため、事前にワクチンを接種しておくこと(曝露前免疫)がすすめられます。また、曝露前免疫の有無にかかわらず、咬まれたあとは適切な処置をしてすぐにワクチン接種を開始する知識が最も重要です。なお、2016年現在、国内で狂犬病ワクチンの供給不足が続いており、輸入ワクチンで対応している医療機関もあります。

*抗狂犬病免疫グロブリンは途上国では入手できない場合もあります。また、日本でも承認されていません。

接種方法

対象

全年齢

①曝露前免疫

4週間あけて2回、さらに初回接種から6~12か月後に1回

②曝露後の発病予防

咬まれた後なるべく早期に1回目、以後3、7、14、30、90日後に計6回接種。曝露前免疫が得られている場合、海外では当日、3日後に計2回接種するという方法が採用されている。

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黄熱ワクチン


黄熱ってどんな病気?

黄熱は、黄熱ウイルスが蚊によってヒトに運ばれて起こる感染症です。発病すると死亡率が高いことなどから、アフリカや南米の熱帯地域に滞在する際には、短期間であってもワクチン接種をおすすめしています。

WHO(世界保健機関)の取り決めにしたがって、入国する際に黄熱ワクチン接種証明書(イエローカード)の提示を求める国があります。どの国で要求されているか、国内ではどの施設で接種できるか(岡山県にはありません)、厚生労働省検疫所のホームページをご参照ください。黄熱ワクチンは1回の接種で長期間有効、黄熱ワクチン接種証明書は接種後10日目から生涯有効です。

接種方法

対象

生後9か月以上

接種回数

1回

黄熱ワクチンの副反応

接種部位の発赤、腫れ、痛みや、全身への反応として発熱、頭痛などがみられることがあります。卵やゼラチンにアレルギーを持つ人は注意が必要です。また、低月齢乳児や高齢者では重篤な副反応出現のリスクが高いとされます。

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髄膜炎菌ワクチン


髄膜炎菌感染症ってどんな病気?

髄膜炎菌感染症は、髄膜炎菌という細菌が鼻やのどから体に侵入して起こる感染症で、細菌性髄膜炎や敗血症など重症な感染症を引き起こすことがあります。また、感染力が強く集団発生しやすいことから、髄膜炎菌による髄膜炎は「流行性髄膜炎」とも呼ばれています。世界的には髄膜炎ベルトとして有名なアフリカ中部をはじめ、先進国でも散発的に流行しています。また、メッカ巡礼に際してサウジアラビアへ渡航する場合や、欧米諸国に留学する場合に髄膜炎菌ワクチンの接種を求められることがあります。わが国では、2015年5月に髄膜炎菌ワクチンが販売開始となりました。

接種方法

対象

2歳以上

接種回数

1回

髄膜炎菌ワクチンの副反応

接種部位の発赤、腫れ、痛みや、全身への反応として発熱、頭痛、筋肉痛などがみられることがあります。

最終更新日:2016年10月17日
文責:田中孝明、中野貴司

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